美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

禅僧と茶道具 大徳寺を中心に

湯木美術館で「禅僧と茶道具 大徳寺を中心に」展の後期をみてきた。
茶の湯と言うものが明治以前は男性のものでしかなかった、そのことを改めて知ることにもなった。
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江戸時代、女性で茶の湯の心得があると言えば、男性の相手をする、中でも特に高位の花魁くらいだという認識は間違ってなさそうである。
茶の湯はあくまでも男性の楽しみ・たしなみにすぎないのだ。
だからこそ、禅僧がこうして茶の湯にのめり込む。

「茶禅一味」なるほど禅の精神を茶の湯に取り込んでいる。
言わせてもらえばおっちゃんらのジコマンである。
質素の良さとかいうのもそれ。持つからこそ持たざるを望むのだ。
まあしかしこんなことを言っては茶道具を愉しめなくなるのでやめよう。
それに、現代では茶道を愉しむのはほぼ女性になっているのだ。

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井戸香炉「三国一」江月宗玩所持、鴻池家伝来 朝鮮王朝時代  三本足の香炉でこれは「聞香炉」・三本鼎立ということから三国志の魏呉蜀に準えたらしい。「弎圀弌」というのが本当の字。

唐物肩衝茶入 銘・富士山 遠州蔵帳・雲州蔵帳所載、畠山即翁所持 南宋~元  仕覆が可愛い。特に赤い間道が可愛い。

千家名物 茶杓 春屋宗園 鴻池家伝来 煤竹が飴色になっている。この添え文は宗旦。

野々宮釜 西村道仁 古田織部・細川三斎所持、高桐院伝来 室町時代  鐶付は鈴虫か土蜘蛛と言われているとあり、この蹲りから思えば、正体がばれた後の土蜘蛛に確かに似ているようにも思えた。

千家名物 黄瀬戸建水 銘・利休大脇指 利休・宗旦・玉舟所持、紀州徳川家伝来 室町  チラシのだが、カレーを拭きこぼした寸胴鍋に見える…

砂張合子建水 明  中は「虎肌」の斑文がいい感じ。

備前種壺水指 赤絵蓋添う 亀田是庵所持 室町  これは面白いことに明の赤絵の鉢を逆さにして蓋にした感じ。
本体は焼き締め品。

堅手平茶碗 朝鮮王朝時代  白磁ベースに淡紅もにじむ。目跡がちょっと面白い。

茶飯釜 和田國次作 銭屋宗徳所持 江戸時代  見どころの多い釜である。ごはんもお湯もこれ一つでOKのスグレモノだが、要するにこの釜は「わびた茶懐石」用のなのか。うむ、確かに質素すぎますな。
「飯炊き」を思い出すぜ。政岡は大名家に仕えるということからその心得があったわけです。
蓋を変えて仕事をする。飯炊きには唐銅、湯沸しには鉄の蓋。

沢庵墨蹟「夢」  力強い字だが「いい夢みろよ」ではなく、ちょっと厳しいことが書いてある。

仙厓利休像画賛 これはもう可愛くて可愛くて。宗匠頭巾の利休じいちゃんニコニコ図。わたしもついつい描いてしまうくらいの優しい筆致。
釈迦仏天下一 仲尼仁天下一 大胆哉利休茶天下之一
お釈迦様や孔子と並んでいる。

御所丸茶碗 銘・由貴 福山・藤井家伝来 朝鮮王朝時代  銘は耳庵。いつも「スターフルーツに似ている」と思う肌をしている。

黒茶碗 銘・人丸 一燈宗室作  うねり方が人麻呂ポーズのそれの俑だからという命銘。

茶杓で対のものがある。共に住友家伝来。
明暦々 仙叟宗室作  櫂先はともかくやや細くなってゆく。
露堂々 覚々斎宗左作 太く力強いまま変わらない。いいなあ!
この連はともに禅語なのだった。

瓢香合 歌銘・面壁の 松枝不入作  呼ばれたのにとうとう松江入りしなかったことからの名前。達磨を思わせるような瓢だった。

古銅四方口花入 明  なかなかシャープでカッコいい四角の口に首には細い文様。そして下面も四角。緑青がとても綺麗だった。寛文元年1661年8月7日の茶会に出ているそうな。
いい日だな。

茶席のところには八代半七の替え茶碗・玉の絵があるる表面を見ると宝珠の意匠化されたのが入っているが、それがどこか法花を思わせるような拵えで大胆な面白さがあった。

次回は優雅な展覧会らしい。楽しみ。 

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