美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

香雪美術館 所蔵品展2016

コレクションの粋をご紹介、ということでいそいそと御影の香雪美術館に出かけた。
チラシがちょっと見当たらず、届いたDMを挙げる。
イメージ (12)

綺麗な壺の向こうにうっすらと透ける絵は岩佐又兵衛「堀江物語」、そして仏像と仏画などなど。
50点余りの名品を愉しんだ。

一階では仏像から展示が始まるのだが、入った途端、@hiko-taさんにばったり。先般からこの界隈でよくお会いする。ちょっとばかりお話してからお別れしたが、いい幸先ですわ、これは。

観音・勢至菩薩立像 木造彩色 金代  150cmくらいの高さ。ふっくらして二人ともに朱唇。裳裾に多少残ってもいる。素足もふっくら。

菩薩立像 木造彩色 金―元  こちらは120cm位でやや小ぶりだが、どちらも飾り物も髪型も華やかである。この菩薩はやや細い眼が寄り目になっている。

山西省天龍山石窟から出てきた石造の唐代の如来や菩薩や獅子の欠損した頭部やトルソが並ぶ。
頭部は倒れぬように工夫されて並べられているのだが、どうしてかこれを見て杉浦日向子「百日紅」第一話の生首の話を思い出した。あれは自害した娘の首を味噌で固めた山にあてがうのだが、なんとなくそんなことを思わせるような妙な風情があった。
獅子は大阪市立美術館にある文殊菩薩の騎乗の獅子の上半身部分らしい。いつからご主人と別れ別れになったかは知らないが、長いこと離れてて淋しかろう。

薬師如来立像 木造彩色漆箔 平安  正直、なかなか怖いお顔である。耳先がとがるのも仏さんとも思えぬようで。実はこの仏さんは悔過の本尊の仏さんらしい。
どこのお寺で人々の罪を祓うていたのだろうか…

阿弥陀如来立像 木造金泥塗截金 鎌倉  ああこれはまた綺麗に截金が残っている。
そういえばここでだったか、截金作家の江里佐代子さんの展覧会があったのは。

湖東 色絵花鳥文壺 江戸  チラシの壺。なかなか華やかでいいものだ…肩周りには龍がいて、胴には孔雀に山水画。

犠首饕餮文爬龍文瓶 殷  おお、親しみやすい。犠首くんはオバQのような口元で、愛嬌モン。

七宝文房宝相華唐草文壺 銅胎有線七宝 明・景泰年間(1457-1470)  大きいな! 青地に有線が走り回り装飾が始まる…

浄土曼荼羅図 鎌倉  当麻寺曼荼羅である。王舎城の悲劇やイダイケ夫人の説話などが左右分かれて枠外のコマに並ぶ。極楽アイランド図と言ってもいい浄土なのに、どうしてかしーんと静かだった。

阿弥陀聖衆来迎図 室町  ピカーーーーッ心静かに死ぬのを待ってたらドンヒャラ打ち鳴らしながらピカピカ輝いて飛来してくる…

普賢菩薩・十羅刹女像 鎌倉  なかなか美人揃いの御一同。中にはパーマの女の人もいる。中には微かに苦笑しているのもいる。表情も表現も豊か。

毘沙門天像 鎌倉  珍しく坐す毘沙門天が描かれている。円窓には種字。

一時金輪像 鎌倉  きらきら。四つある花瓶もきらりーん。しかもリボンつき。

絵の前にやきものや工芸品が並ぶ。
だいたいはどこか共通点がある。

愛染明王像には堆朱の盆が合わせられているが、共に深い赤色なのがいい。

こんな並べ方は楽しい。

こちらはもらったチラシ画像。@hiko-taさん、ありがとう。
Cb6I0iSUkAUrzJO.jpg

いよいよ「堀江物語」が現れた。
随分前にかなり長く開かれたのを見ているが、あのときに物語の概要を知ったのだった。
今回は中・下のクライマックスシーンが開かれていた。
・父母を祖父のために亡くした太郎が乳母の奔走で岩瀬家の養子となって数年、ついに乳母の涙ながらの告白により、岩瀬夫妻は養子の出自とその父母の悲しい最後を知り、仰天する。
そして太郎の復讐に手助けするため軍備を進める。
・ついに太郎は復讐を果たす。引き出される諸悪の根元である祖父・原を殺しはしない代わりに無理矢理剃髪し、笑いものにして辱める。
そして太郎は都で身分を回復され、養父母の岩瀬の元へ戻り事を報告する。乳母も嬉し涙にくれる。

岩瀬家の襖絵は金地に撫子や朝顔などの花が可憐に描かれており、豪華絢爛でありつつ愛らしさがある。
又兵衛はやはり復讐を果たす物語がとてもいい。
本人も工房もイキイキと働いているような気がする。

今回新収蔵された品々も紹介されている。先の曼陀羅や羅刹女もそう。ほかに古経がいろいろ。
般若心経なども紺紙金銀泥で装飾されていて綺麗だった。

やきものを見る。
伊賀 耳付花入 銘・慶雲 江戸  腹がべコンと凹んで折れている。
交趾 花文三足香炉 明  青系で花はやや薄い。
唐津 耳付花入 銘・松根  赤黒いところからの銘だろうか。

祥瑞 州浜形山水花鳥文茶碗 明  上段には鹿ップル。そして二羽のウサギの丸い後姿など、可愛らしい絵柄の茶碗。

染付も小さくて愛らしいものがたくさん出ている。
荘子香合 蝶々がそっと蓋の上にいる。

青磁一葉香合 クッキーのようでおいしそうにしか見えない。

寒山拾得二睡香合 1787 これは可愛い寒山拾得二人の坊やが気持ちよさそうに寝ているところ。

椿文向付 乾山  これは緑色に白椿のある5客もの。大好き。ほしいわ。

明るい気持ちで見て回った。3/3まで。
関連記事
スポンサーサイト
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア