美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

長谷寺の名宝と十一面観音の信仰

あべのハルカス美術館で開催中の「長谷寺の名宝と十一面観音の信仰」展に出かけた。
二種のチラシがあるのでまず紹介したい。
桜を背景にしたものと牡丹絵を背景にしたもの。
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どちらも長谷寺が「花の御寺」として親しまれているからこその取り合わせである。
わたしも長らく訪ねていないが、二度ばかり牡丹を見に行き、回廊の長さと花の美しさに驚嘆したものだった。

受付を越えると、長谷寺の長い回廊に見立てられた通路が設えられていた。天井からは紙製だが燈籠が等間隔につられ、両壁には花の写真パネルがずらりと並ぶ。
こうしてムードを高めてくれたところへ、
長谷寺式十一面観音立像(裏観音)がお出迎えして下さった。
あまりに気さくにおいでなので、一瞬模刻かと思ったほどだ。
こちらは長く秘仏のようにして客の眼にはチラチラとしか映らなかったそうだ。

長谷寺式と言われる観音像の立ち姿がある。
左手に蓮入りの浄瓶をもち、左手に錫杖を持つ。
この姿が基本となって随分多くの観音像が作られ、各寺に納められた。
先の裏観音さんは江戸時代の後輩だが、多くは平安、鎌倉時代の仏像である。
今回は他に七体が居並ぶのだが、オリジナルの模刻から進んで、作り手の個性が出てきているようで、浄瓶と錫杖さえ持っていれば装飾が多少違ってもOKらしい。

長谷寺縁起絵 土佐光茂詞・近衛尚通  室町時代の優品が現れた。
とても綺麗な絵巻で、丁度神様方が仏像づくりに協力し合っているシーンが描かれていた。

ところでチラシにはご本尊がドーンっと出現されているが、現実にはあの大きさの仏像を動かすわけにはいかない。パネル展示で終わっているが。それでいいと思う。
そのかわりこのチラシに現れるお二方が並んで展示されていた。
難陀龍王立像 舜慶 木造彩色 像高199 正和五年(1316) 鎌倉時代
雨宝童子立像 運宗 木造彩色像高164 ・ 九天文七年(1538) 室町時代
向かって右の龍王は本当に龍を巻きつけている。
先般、全体が蛇の宇賀神を見た後なので、うわ、となる。
童子は写真では目がはっきりしているが、眠たかったのか、わたしが見たときは眼を閉じているようにしか見えなかった。
みづらがとても可愛い。

雨宝童子像内納入品、難陀龍王像内納入品をみる。
鏡や法華経があった。
各地にある長谷寺の縁起絵巻も並んでいるのが面白い。
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第二章 長谷寺の宝物
兜跋毘沙門天立像 平安時代  あれ?兜跋ぼくないな…

閻魔王像頭部 鎌倉時代  ド迫力である。顔だけなのに凄い…

地蔵菩薩立像 平安時代  やさしいお顔である。この錫杖はやっぱりお地蔵さんのアイテムだと感じる。

不動明王坐像 平安時代  座って滝行受けてる最中のような。

清涼寺式釈迦如来立像 室町時代  両肩を覆う意匠なのは彫像でも絵でもいっしょ。

定和上人 坐像南北朝時代  たいへんだったような感じ。

版画を見た。版木まである。曼荼羅図。こうやって庶民を教化する。

興教大師像  鎌倉時代前期  これがまぁ美ぼーずさん。可愛い目に朱唇。
なんだか嬉しくなりましたわ♪

仏具を見る。
孔雀文磬、銅九頭龍九鈷鈴、銅五鈷鈴、三鈷柄剣など。

銅釣燈籠 天正十六年(1588) 文字が文様として生きている。だいぶへたってはいるが。

繋馬図絵馬 竹坊栄和 承応二年(1653)  なかなか大きい…

壁一面に牡丹の絵のパネルがある。
長谷寺牡丹品種画帖 江戸時代 ここの牡丹はいろんな種類のがあるので、それらを博物学的に分類・写生している。

諸鳥図 鶴沢探鯨 江戸時代  鸚鵡などなど。鶴澤派の展覧会が神戸に来るのだったかな…

第三章 浮世絵、絵図に見る長谷寺
意外なことにハルカスの所蔵品ばかりである。

諸国名所百景大和長谷寺 二代歌川広重一枚(錦絵)安政六年(1859)
初瀬山之図 豊山長谷寺神楽院 江戸時代
大和国豊山神楽院長谷寺之図 西村中和 江戸時代
西国卅三所手引案内 江戸時代
いせ大和まはり名所絵図道のり一 安永六年(1777)
印刷物として世に出ていたものたち。ちょっとした双六にもガイドブックにもみえる。とても楽しい。

また久しぶりに長谷寺・室生寺に行き、橋本屋でご飯を食べるというのもいいな…
3/27まで。
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