美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **なお現在コメント欄を閉鎖中です。

呉市美術館コレクション展「美術館花図鑑 満開の花々」

呉市美術館に入った。
中に入るとかなり大きめのマイヨールの彫像。
大中小と見てきたがこれは最大ですな。
そして「美術館花図鑑 満開の花々」展をみる。
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チラシの上は前期のみ。残念、今は後期です。
下の馬渕聖「卓上芳春」は木版画。多色摺り。マスクメロンの地のような、もしくはマス目のような感じが面白い。

絵は古いもので1924年の南薫造「こでまりのある静物」から19991年の新延輝雄「春昼」までが並ぶ。
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南の絵はもう一枚ある。
庭 1947 紫陽花の咲く庭にロッキングチェアがあり、おかっぱの幼い少女が寝そべっている。日本の洋画が成立した後の絵。安心してみていられる。

水谷愛子 人物(夏) 1975 いかにも70年代サイケなワンピースの人物の左右に可愛らしい黒猫とオレンジ色の猫がいて、彼らの愛らしさに目がいってしまった。

益井三重子 華 1993 これは黄色のワンピースを着た雅子妃殿下。愛犬のショコラと一緒の姿である。

小絲源太郎 とのぐもり(梨の花) 1971 藤棚のように設えられた梨の木、白い花が咲いていた。少し奥に民家がある。
全然関係ないが、やまだないと「ペパロニ・ウェスタン」の中で「リカ」と名乗る少女が主人公らに「梨の花って書くの」と教えるシーンがあるが、アホな主人公らは「ナシって漢字あるんか」「アホか、ナシは昔からカナじゃ」
…このシーンが忘れられない。

川口軌外 花 1952 ああ、青に薄い赤が使われているあたりはやはりシャガールの影響が強い。

森田曠平の版画があった。エッチング、アクアチントなどで京都の女を描いたもの。
大原女(谷の道)1984 これのみリトグラフでルネサンス風な横顔。
洛北少女(椿) 1983 黒の中に浮かび上がる白川女。手に白椿を持つ。とてもかっこいい。
夏 1984 手ぬぐいをかけた横顔。朝顔をみつめる。
舞子(弥生)1984 舞妓ではなく子表記。舞妓の横顔が静かに美しい。

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水谷愛子の素描がたいへんよかった。
特にチューリップがいい。虹のような展開を見せる。こうした素描にときめく。

新収蔵品の中に前掲の新延輝雄「若い女」1958 があった。きれいな女。きりりとした厳しい顔つき。シャープな線がいい。

ほかに一枚だけルノワールがある。
麦わら帽子の少女 1885 白を基調とした作品で、顔立ちもはっきりと描かれた少女がいる。
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白だからというわけでもないが、どこかほかの色を拒絶するような風情がある。
まだ本当は未完成だったのかもしれない。豊かに彩色を載せられることで硬い表情が明るくなるのかもしれない。
しかしルノワールはそれ以上の彩色を止めてサインを入れてしまった。
少女は永遠に未成熟なまま硬い表情を崩さないだろう。

この美術館には森田の「善知鳥」もあるようで、いつかそちらが展示されれば見に行きたいと思う。
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3/28まで。
 
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