美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

応挙の花鳥図 ここはもう春です

東京黎明アートルーム「応挙の花鳥図 ここはもう春です」3/10-3/25
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2週間ばかりの短期間とはいえ、見に行けてよかった。
東中野から徒歩8分くらいか、初めて行った。
京都の黎明さんの方には秋になると行っていた。何故か秋、なぜか琳派ばかり。
こちらは常設として古代からのやきものや仏像などもある。

入るとすぐにインド・マトゥラーの如来と12人の供養者の石造彫刻が横に長く伸びていた。
両端に怪魚マカラの巨大な姿があり、中央に釈迦、左右に元気そうな12人の男たちが彫られている。
手に手に何か持っている。足も挙げて元気そうである。こんな彫刻を彫ったのが柱や梁に使われていたのだ。

中国と日本の古代から近世までのやきものがある。
青磁蓮弁文六耳瓶 中国南北朝 これは斜めから見ると玉虫色にも見える綺麗な釉肌をみせていた。

青磁蓮弁文合子 岳州窯 五代 蓮と言うより桜のような形である。可愛い。

青磁刻花牡丹文合子 越州窯 11-12世紀  丁寧というより複雑な線描をみせる。きれい。

青磁輪花鉢 二口 耀州窯 11-12世紀  六花弁が可愛い。

越州窯、燿州窯のいいのが出ていた。
正直なところ他に類品を見ていないものを見ると、さすがやなと思いもする。
いい眼を養うにはやはり、などと色々考える。
青磁のいいやきものが揃っているのは嬉しい。
優美なものばかりだ。
「人生は芸術である」という言葉を大切にするとこうした眼を大切にできるようになるのかもしれない。

澱青釉または月白釉、その美しい釉薬のかかったやきものをみる。北宋から金に生まれた二点がある。鈞窯。

日本のやきものは信楽、伊賀、美濃などの古い土地のものから伊万里、鍋島の美麗なものが並んでいる。
鍋島も松ヶ島様式のものばかりで、これらは初期の様式。完全な洗練には至っていないが、優雅な面持ちを見せている。

鼠志野秋草文鉢 美濃 16-17世紀  愛らしい。

色絵芭蕉文台鉢 伊万里・九谷様式 1650年代  地は緑に黒の撫子柄がみっしり。縁周りは黄色・茶のナナメ縞(日足文)。
たいへん優雅でしかもモダン。

色絵花文瓜形小皿 鍋島(松ケ谷様式)1650年代  黄色地に白梅。キュート。

ふとみれば竜の文様を描いたタイルもある。どこかで見たなと思ったら西本願寺の陶板のそれ。どこをどう流れてきたのだろうか。

乾山の菊文様皿もある。これは詰め込み菊と勝手に読んでいる。
吉田屋の九谷焼もある。

いろいろいいものを見れてよかった。

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次の部屋では仏像が。
兜跋毘沙門天立像 唐代  紅砂岩だからやや赤い。トルファンに伝わる伝説の毘沙門天。なかなかかっこいい。足元には何もない。消えてしまったか砂に埋もれてしまったか。

クメールの菩薩がある。バイヨン様式。花柄の印刻スカート。ジャヤヴァルマン七世の妃の面影を写した、という話もあるそうだ。左肘はないがとても優雅な像。
ジャヤヴァルマン七世と言えば最大の王だったそうだが、彼に栄光と破滅とを与えたのは蛇姫ナーギだという話もある。高階良子「ナーギの塔」を思い出す。

舎衛城の神変 アフガニスタン 3-4世紀 これもまたいい。釈迦にブラフマンにインドラもいるそうで、物語のクライマックスとでもいうべきシーンらしい。

焔肩仏坐像 アフガニスタン 3-4世紀 お釈迦様の肩から炎がメラメラ。足元からは水ジャーーーっ えーとこういうのはマッチポンプ??

持蓮華菩薩立像 パキスタン クシャーン朝 ああ、綺麗でいいわ…

佛三尊像 パキスタン クシャーン朝  左右は「やぁ!」と「よっ」の二人。中のヒトの螺髪は@@形。

平安時代のお地蔵さんがいた。優しいお顔である。小柄なお地蔵さん。こちらもほっとする。

応挙 花鳥図 チラシの絵である。牡丹に木蓮に瑠璃鳥。他の小鳥もいる。ああ、ほっとする。小鳥たちの元気な様子がいい。そう、春になると元気になる生物は多い。

梅逸 植虫図  こちらは太湖石に牡丹に黄薔薇。アブも飛ぶ。タンポポ可愛い。梅逸らしい春の色合わせ。

蕪村 山居訪隠図  月下に二人。縦長の画面。

蕪村 松渓月夜之図 松がざわざわ。安永四年である。伊勢の「へんば餅」の創業年である。赤福は宝永年間。へんば餅もおいしい。

二階に上がる前に六田知宏の写真を見る。ナマナマしさを感じる。これは東北の青い長靴だろうか…

二階にはアンコールワット様式のブッダ坐像がある。ナーガに守られて座禅中。

雪村 山水図 墨の濃淡を活かして遠い山の中の空気を再現する。

池大雅 春江閑釣図 柳がほろほろ。小舟もよく、亭もよく、のんびりした空気感がにじみ出ている。

なんだかとてもほっとする展示だった。
なかなか東中野には来れないが、またここへ行きたいと思う。
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