美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

培広庵コレクション 華麗なる美人画

4/10で終了した培広庵コレクション展の感想を挙げたい。

久しぶりに培広庵コレクションを見た。
京都、浦和で見て、今回は滋賀の佐川美術館で見た。
近代美人画を集めたコレクションはいつ見ても楽しい。
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1.東京の画壇 近代化の中心

安倍野 山川秀峰 狐の化けた葛の葉が秋の野をゆく。杖を突いて行く旅。その足元を狐が守るようにゆく。
葛の葉の着物の柄は柏。柏は神農や山神のケープとしても使われる。
即ち人の世よりも自然・野生・神秘の方に近い証拠でもある。
意外なくらい大きな絵だが、せつない想いが全体ににじんでいる。
最後まで共にいられるわけではないことを知っているのだ。だがせめて・・・
その女の心情が絵の端々ににじむ。
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…と、ここまで書いてかつてうらわ美術館で見たときの感想を引っ張ってこようと調べて、2006年の感想だったことに気付いて驚いた。・・・重みのない十年である。
また、思文閣でもここのコレクションを展示しているのを見たことがあるので、その時の感想を見た。

どちらも当時の感想を再読すると、各作品について現在と基本的に同じことを書いていた。
進歩がないとみるべきかブレない姿勢と言うべきか。
そこで前回、今回と共通した作品については、もうこれ以上同じことを書くのはやめることにした。
挙げるのは前回には出ていなかった作品のことにした。

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堂本印象「研遊帖」の世界
これは別室を全面使っての展示だった。
十二か月の月次美人画である。時代装を考証して制作されたようである。

1.松林の中、鼓を持つ藤原時代の美人。
2.市女笠の女人が白梅を愛でる。足利時代。
3.山桜を楽しむ花見宴。毛氈に座して微笑む椿柄の着物の桃山時代の美人。
4.手ぬぐいをかぶり、藤を担ぐ文禄時代の女人。
5.橋に坐して花菖蒲を眺める慶長美人。
6.蛍狩りを楽しむ寛政美人。
7.秋草の野に立つ元禄美人。
8.月下、床几で笛を吹く享保美人。
9.白菊を見る柘榴模様の着物の享保美人。
10.紅葉を持つ文化期のやや年長の婦人。
11.たき火をする文化期の娘。
12.雪の日に傘を差して行く文政美人。

今回特には図録を新規作成もなかったようで、これらはその場で見た記憶の中で何度も反芻するしかない。

珍しい金沢の美人画もあり、とても満足した展覧会だった。行きづらいところだが、出かけてよかった。
やはり培広庵コレクションは魅力的だ。

あとは樂吉左衛門のアフリカをイメージした新作茶碗や佐藤忠良の彫刻群、平山郁夫の絵を楽しんで美術館を後にした。




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