美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

国宝燕子花図屏風 歌をまとう絵の系譜

根津美術館は今の時期にふさわしい「国宝燕子花図屏風 歌をまとう絵の系譜」展。
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機嫌よく「カキツバタかきつばた花菖蒲ハナショウブ」と心で歌いながら中にはいると、いい屏風がぞろりと並んでいてニコニコになる。

ややもっちゃりした紅葉流水図、乾山の見返り鶉図、月の上がった鏡山図などなど、特別うまくないところが良い屏風が居並んだ先に、すごくいいのが出てきた。

吉野龍田図屏風 モコモコ桜満開!!胡粉の桜が盛り上がる盛り上がる。
背後の金屏が隠れるほどの満開。下千本中千本上千本紙千本絹千本絖千本…
すごく濃い桜の集まり。ああ、いながらにして吉野の桜を楽しめた。
土坡にも桜が舞い散り、短冊もそこここに落ちる。
無人ではあるが人のいた証拠でもある短冊。
しかし人はこの大量の桜の餌食にされた可能性がある。
すごいすごい桜でした。
落花ノ雪ニ踏ミ迷フ…踏み場もないほどの桜でした。
交野より吉野ですな。
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左隻、龍田川からくれないに水くくるとは
紅葉流るるその様子が赤だけでなく白を用いることで際だっている。
当初はなにかしら彩色されていたのかもしれないが、赤に寄り添うように白の楓が配されていて、それでいよいよ赤い楓が鮮やかに開いているのだ。
川へ落ちて行こうとする楓たちがペンギンの行動のようで愛しい。
こちらの短冊は古今和歌集、玉葉和歌集などなど。

武蔵野図屏風 武蔵野は月の入るべき山もなし草より出て草にこそ入れ
その通りで赤い月が草に隠れようとする。
ほっといてもいいのだが、やっぱり追いかけたくなる。

扇面歌意画巻 いろんな絵を載せた扇面図。筒井筒などの伊勢絵の他に猿とか…
猿の歌てどんなんかな。

誰が袖図屏風 今まで何にも思わなかったが、案外散らかってるお部屋なので、親近感がわいてきたわ。右は竹の衣文掛け、左は蒔絵仕立て。しかし衣桁としては竹の方が本当は実用的というかいいのではないかと思っている。
左の衣裳は能装束風なのも面白い。

さていよいよ光琳の燕子花図屏風 ああ、いいなあ。ふっくらゆたかな紺青の花。
気持ちよく鑑賞。
去年の展示もよかったが今年もいい。

芳中のカキツバタは扇面に大きく。どこかのんびりしていていい。

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白楽天図屏風 光琳 これはボストンのとはまた違って人物はそんなに大きくはない。でも考えたら白楽天は人やのに日本側は神様が相手してるな、それも漁師に身をやつして。

南天双鳩図 呉春 賛は日野資枝と烏丸光祖 地をつつく鳩たち。白い花、これが南天の花??

伊勢物語絵巻 室町時代のだから奈良絵巻のような純朴さがある。
様々な逸話を載せているので追うのも楽しい。

二階にあがり可愛い饕餮くん三体に挨拶してから藤崎コレクションのやきものをみる。

彩陶双耳壺 甘粛馬家窯文化  1口 土器 中国・新石器時代 紀元前3000年頃   小さめで可愛い柄が入る。
灰陶刻線文双耳壺  1口 施釉陶器 中国・戦国時代 紀元前200年頃  生活用具に使われていたそうな。

加彩犬    1軀 加彩陶器 中国・後漢時代 1−2世紀  尻尾がくるんとして△の耳が可愛いわんこ。
加彩牛 1軀 加彩陶器 中国・北魏時代 6世紀  リアルな朱ウシ。

青磁鉄斑文双耳壺 越州窯  1口 施釉陶器 中国・西晋〜東晋時代 3−4世紀  カエルのお母さんがアタマに壺を載せているような形ですな。

青磁四耳壺  1口 施釉陶器 中国・隋時代 6−7世紀  この耳の部分が面白い。中央に向けて平伏する四人の身体。
ベジャールの振付けたボレロを思い出す。

中国・唐時代 7−8世紀の白くて可愛いものが並ぶ。
白釉緑彩万年壺 1口 施釉陶器  綺麗。
白磁兎耳壺 1口 施釉陶器  ちょっとわからないな。
白磁四耳壺 1口 施釉陶器  こちらはそとへ向かって平伏する人のよう。

茶道具では面白いものを見た。
砂張釣舟花入 銘 艜 1枚 響銅 東南アジア 15世紀 「ヒラタ」と読むそうな。綺麗な舟だった。

螺鈿花籠図香合 1合 木胎漆塗 中国・清時代 17−18世紀 珍しいことにヒマワリが入っていた。

織部写手鉢 青木木米作 1口 施釉陶器 日本・江戸時代 18−19世紀  茫洋としているな。牛島憲之の絵が3次元化したような。

お庭では今が盛りの花菖蒲も堪能した。
根津美術館、楽しうございました。
5/15まで。
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