美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **自宅でログイン出来ないので、現在「遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う」で感想を挙げています。

世界遺産ポンペイの壁画展

森アーツセンターに「世界遺産ポンペイの壁画」展を見に行った。
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ポンペイには自分も2000年に行った。ミレニアムの年か。
あのとき轍が残っているのがとても印象的で、いくつかの建物の後に入ったことより、その道の方がよかった。
壁画はこれまでにも色々みているが、日本でこれだけの規模で見せてもらうのは初めて。
凄いなあ。
巡回先は兵庫県美術館。チラシが出来ている。裏面は別物で予告の第一版か。
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「ポンペイ最後の日」は西暦79年のその日を描いた映画だったな。何度も映画化されているし、偕成社あたりからジュブナイルとしていいのが出ている。

ところでわたしはポンペイの壁画の事を知ったのはまだ学生の頃だったが、それは先代中村勘九郎の「役者の青春」からだった。
子供の頃に家族でイタリア旅行で行ったとき、幼かった勘九郎だけ見せてもらえなかったという話があり、ちょっとした艶笑譚にもなっていたが、それが意識に残っていたためにか、ポンペイに行った時、町しか見せてもらえないのか、残念と思ったのだった。
その後、フレスコ画を見るようになってポンペイの壁画の価値の高さを知るようになった。

また、今から思えば幼い坊やに見せられないものは昼間からオンタイムのものではなく、娼館に掛けられていた壁画があったからだろう。
今の時代はその気になれば大抵見たいものが見れるのでちょっと検索したら、該当する壁画がいっぱい出てきた。
をを、さすがローマ時代。
だいたいアジアでは中国が、欧州ではローマが古代のうちに官能の極限を味わい尽くしている。
その当時にその気で描かれたものがわるいはずもない。

とはいえ、今回の展覧会にそうした作品が来ないのもわかってはいる。
(惜しいが仕方ない)

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1.:建築と風景
だまし絵のようなものもあればアエディクラ(祠)を描いたもの、詩人を描いたものなどがある。

特に素晴らしいのは「エジプト青」の天井装飾、壁面装飾など。
もう本当に色が綺麗。水色の強い色。それを下地に花柄やペガサスが描かれている。
ジョットの青、海老原ブルー、巴水の青、それらとはまた違う青色。

詩人のタブロー画のある壁面断片  なんでも「黄金の腕輪の家」からの出土品で、バラバラやったのを直したものだそうだ。不思議な静謐さと未来風な感じがあるのが面白い。クリックしてください。
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コンパスや折尺などの道具も展示されていた。いずれもブロンズ。
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2.日常の生活
面白い絵柄のものが多かった。
フレスコ画と言うものはつくづく不思議空間を生み出すものだと思う。

カルミアーノ農園別荘、トルクリウム  恋人たち、ケンカ、馬に蹴られる男、空飛ぶ女…いろんなものが複合的な存在し主張する。

コブラとアオサギ エビグラムの家  闘争。シャー!!vsキエーーーッ
この家にはほかに飼い犬の「シュンクレトス」の絵もあるが、その白犬の他にアオサギが蜥蜴を突っついて、蜥蜴がベロ出す図もあった。
施主の趣味とはいえ、画工もどう思って描いたやら。…楽しんでたかもw

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戦車競走の絵とかはああ、ローマ時代やなと思う一方、選挙広告とか見ると、あああローマやな!と思うのであった。

植物の蜀台 綺麗な配色。
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3.神話
ローマ神話。やっぱりネタが豊富である。

ナルキッソス 綺麗。水面の己に陶然となる美少年。エロスがそばにいていろいろ大変なのだが。

酩酊のヘラクレス、アリアドネをみつけるディオニュソス、カッサンドラの予言、ダナエとペルセウスのセリフォス島漂着…
有名な神話の1シーンを劇的に描いている。

チラシは「赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス」。

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ここから画像を挙げるのはポンペイではなくエルコラーノの壁画。

ケイロンによるアキレウスの教育
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とても綺麗な彩色。
それにしても…ちょっとフジョシを喜ばせてくれる構図ですな♪

テセウスのミノタウロス退治
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こちらは生贄から救われた子供らが喜んでテセウスにまとわりつく図らしい。
クリックすると、ちょっとビミョーな図になる。

4.神々と信仰
多神教だからこその面白さがある。

有翼のヴィクトリア ちょっと中世風、時代がもっと後世のようにすら見える。

踊るマイナス  チラシの美人。とても綺麗な絵。彼女はディオニュソスの信女。バッコイナ。
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トロパエウムを掲げる有翼のウィクトリア  赤地がいいな。
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ヘルメス、竪琴を弾くアポロ、ウェヌス、デメテルなど本当に豊かな世界。
それらを描いた壁。
こんな技術があった文明がたった二日で…

ポンペイの壁画、本当に面白かった。
またイタリアに行きたいと思う展覧会だった。

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追記 新聞にあった解説
拡大してください。
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