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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

寺舘・森園版『孤島の鬼』を読む

乱歩の傑作『孤島の鬼』、寺舘和子の脚色と森園みるくの作画で、見事に換骨奪胎されて世に出たことを読んだ者として喜びたい。
巧いと思う。私は原作至上主義者だが、これはこれとして一種のパロディとして興味深く読んだ。こう言う換骨奪胎は見事だと思った。
哀しいゲイの諸戸を出さずに原作では早々に殺される初代を悪魔の執念を持つ女に仕立て上げたのは本当に巧いと思う。しかもラストのひねりの寒さときたら、本当によくあるパターンとは言え、巧かった。
以前から寺舘が乱歩作品を見事に描き換えているのを愉しんできたが、今回も堪能した。ボーイズラブ系雑誌なら諸戸と箕浦の関係を深く描き込めたろうが、これはこれでよかった。
昔、高階良子が『ドクターGの島』としてやはり見事に描いていたが、そのとき箕浦を少女にしたため諸戸の絶望的な愛が切々と感じられたことを思い出す。原作の魅力が錚々たる漫画家たちにこの作品を選ばせるのだろう。
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