美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **自宅でログイン出来ないので、現在「遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う」で感想を挙げています。

「水 神秘のかたち」@龍谷ミュージアム

サントリー美術館から巡回してきた「水 神秘のかたち」展を見に龍谷ミュージアムへ今日まで三度にわたって出向いた。
4/9―5/29の間に4/16、5/14、5/21と見に行ったのは展示替えがあったから。
見に行けたのはASA友の会の会員だから。
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サントリーの時と個々の感想はほぼ同じ。
目新しいというか、展示替えのタイミングで見れなかったものをみた、その感想を追加する。
あと、新たに思いついたことも含める。前後期関わりなく挙げてゆく。
なおサントリーで見たときの感想はこちら

それにしても龍谷の龍は水に住まうもの、谷もまた多くは水を持ちもする。
ここでこの展覧会が開かれるのはやはりふさわしいと思った。

日月山水図屏風 室町 金剛寺  桜も咲く松の山。豊かな流れがみえる。左手には雪山、松にも雪がかぶる。滝も寒そう。

信貴形水瓶 京博  蓋の獅子が可愛い。「信貴山縁起絵巻」展にも本家のが出ていた。

祇園社大政所絵図 室町 湯立神事を行っている。大釜がどんと。祇園さんの周囲に露店が並ぶのは昔も今も変わらない。絵の中に白犬がいた。

西行物語巻の2 南北朝 サントリー美術館 修行者がいる。瀧を拝む。その滝には不動と二童子が現れた。

道成寺縁起絵巻 1692 サントリー美術館 奈良絵巻の初期頃のような素朴さがある。とはいえ内容はコワイ。
川に入った清姫があっという間に変化してついには舟を追い越すという。
必死で道成寺に入った安珍を匿う寺僧たち、釣鐘に巻きつく蛇というより龍がゴォォォッと焔を吐き散らす。
やがて龍が退散した後、鐘は無事だが中のヒトは逃げようとした形のままで燻製になっている。
多くの絵では座禅を組んだ安珍の死体を描くが、逃げようとして逃げられずの姿を見たのは初めて。
これは凄いわな。そしてその死体を見て寺僧だけでなく、誰かわからない若い女が一緒に泣いている。
この女が誰か知りたいな…

賢学草紙絵巻 巻下 室町 根津美術館  こちらも素朴な絵だがやはり内容が怖い。というより実は因果そのものは中国の故事「月下氷人」のそれと同じだが、中国のはハッピーエンド、こちらは女だけが幸せという怖い結末なのだよな。
こちらも川へ飛び込む女。京博本ではその後女が変化した大蛇が男を噛み咥えて水底へ沈んでゆく、というシーンがあった。

水の女はコワイのですよ…
近藤ようこさんの短編でも「水の女」をめぐるひやりとする話がある。

観興寺縁起絵巻(模本) 前田貫業 1886 東博 キエーーーッの赤鬼がよく目立つ。水を見るの忘れた。



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倶利伽羅龍剣 鞘は平安、柄と厨子は鎌倉-南北朝 これあれやわ、光悦のこしらえた鹿まみれの笛に似てるわ。大和文華館のお宝の。

倶利伽羅龍剣二童子像 鎌倉 奈良博  サントリーで見たときよりはっきり見えたせいでか、なにやらおしゃべりが聴こえてきたような。
「親方、龍に変化するのはいいけど、いつもより熱いやん、俺真っ赤っ赤になってもたがな」
「火の粉飛んできて頭のてっぺん剥げてもたやん、もぉぉぉ」
この二童子、住まいは奈良なので関西弁ですな。

摩尼宝珠曼荼羅 鎌倉 東博 三つの宝珠めがけて左右から龍が昇る!左は七頭竜、右は九頭竜!
八つアタマはないのか、それはヤマタノオロチか。

阿弥陀浄土図 鎌倉 徳川美術館  プール前に三尊。この図、望遠鏡で見た構図みたい。泳ぐひともいるね。

扇面法華経冊子 観音賢経 平安 四天王寺  今回の目当てはこちらでした。
クリックしてください。
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そう、そういうことね。しかしこの図の上に法華経を真面目に書くのは相当パンクなヒトですな♪

文殊渡海図 鎌倉 叡福寺 獅子に乗るのは少年文殊で連続した五髷。サザエさんは三髷。お付きは前後に三人、そして先達のように幼い少年が一人先にいる。凛々しい文殊少年。

松竹双鶴文八稜鏡 室町 熱田神宮  今回初めて知ったのだが日本における蓬莱は熱田神宮に擬されていたのか。
全く知らなかった。
つまみは亀、左右に鶴、飛ぶ亀はガメラしかおらん。

俵藤太絵巻 巻上 矢をつがえて大ムカデを狙うシーンが出ていた。
琵琶湖のそばを行くと必ずこのことを思い出す。

天稚彦図屏風 江戸 屏風のそこここに物語のシーンが点在する。雲に乗り天へ上る女、ねずみの助けを受ける女、天上の暮らし、難題を乗り越える、しかしそれでも天の川で隔てられ、年一度の逢瀬となる。
鬼の親父の倅にしては小奇麗な息子だよな。

天稚彦物語絵巻 巻上 江戸 サントリー美術館  こちらは赤坂時代に「物語の小宇宙」展で初めて見たなあ。チケットの半券が女が天に昇るシーンだった。
座敷で二人仲良く話すところへ庭が海になり大蛇がのばーっと出る。

亀貝尽螺鈿蒔絵盃 永田友治 江戸 サントリー美術館 きらきら綺麗。

琵琶湖保津川図屏風 江戸 おーっさすが名だたる急流の保津川。また下りたいわ。
舟が出ているがうち2少年が可愛い。美少年と可愛い子と。

厳島三保松原図屏風 江戸 サントリー美術館  松原に毛氈しいて寛いだり・いちゃついたり・宴会したりと色々。海では腰巻一つの女たちも楽しそう。芸人もいて、鉦に太鼓に玉すだれのようなのを開くのもいた。
3扇目には馬上の若衆がとても目立っていた。綺麗なお兄さんが軽く見返る図。
厳島では舞台で子供らが遊んでいた。鹿もたくさんいる。案外大きな犬もいる。

四天王寺住吉大社祭礼図屏風 江戸 サントリー美術館  こちらもまた松原にたんまりヒトヒトヒト。むしろ今だと浜寺の松原のところみたいな感じ。
そこで宴会したり色々。太鼓橋、ちょっと歪んで半円ではなくなってる。
四天王寺では桜が咲いて金型雲がもくもくしていて、人があふれている。
茶臼山もある。そう、真田幸村ゆかりのね。そして6扇目には「一心寺」の短冊だけある。林の中なので寺は見えない。
骨佛は昭和からだったかな。
位置関係はほぼ正しい。西門あたり店が並ぶ。釣鐘饅頭はない。大日本最初の扁額もない。
しかし四天王寺さんのエネルギーがある。舞台には雅楽の支度がある。
ああ、久しぶりに四天王寺へ行きたいな。

5/29まで。
サントリー、龍谷とこの展覧会を数度にわたって楽しめて、本当に有難い。
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