美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **なお現在コメント欄を閉鎖中です。

近代の日本画@ 五島美術館

五島美術館蔵の近代日本画展を見に行った。
古美術もいいが、近代日本画はわたしにとっては格別の愉しみがある。

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これまで五島美術館で見てきた近代日本画の展覧会の感想はこちら。
2015.6.15
2013.6.17
2006.6.7

再会もあれば忘れているものもあり、楽しく見た。

寿老図 荒木寛畝  白梅の下、竹杖を持ち腰には瓢、手には巻物。ヒトの生命の起源を書いた巻物だろうか。ほっぺたのふくよかな鹿がいる。

寒山拾得 寺崎広業  わーいわーい そんな声が聞こえてきそうな二人である。

蘇東坡 広業  笠の内にレース??がついて日よけになっているらしい。高下駄まで履いて。ううむ、古代のヒトとは思えん。

慈悲薬王 小川芋銭  何か元ネタがあるのか。カッパが狐の後ろに回って…これはカッパの妙薬を塗ってあげようとするのかな。

観音 大観  ををを、初見だが、これはもう昭和エロティシズムとでもいうような。大正5年というとみんなが大正ロマンしている頃だな、この観音さんは綺麗な青い髪にイヤリングもしていて、目鼻もやさしく、目元に艶があふれている。
クラブのママさんみたい。もしくは昭和のマダム。

達磨 大観  薄黄色の着物を着て面壁中。

舟子 下村観山  久しぶり。対もので左に水中に半ば水没中しつつある舟子。いくつも円形脱毛症が見受けられる。これはそれまでの長い年月ずっと自分の思想を理解し、継いでくれる人を渇望してきたからかもしれない。
右は彼から後を託された人で、こちらの方が老人。

焚火 玉堂  これも好きな絵。山の中で女たちが仕事を一休みしてパチパチ。

四手網 玉堂  実はこの絵を見るまでこの四手網と言う名をずっと知らなかった。四手網はわりに多くの画題になっているがなかなかかっこいいのだ。

上臈の図 松園  麿眉の上品な美人。御納戸色の着物、白菊簪、いずれも優美。この絵は五島の刊行した「近代の日本画」表紙にトリミングされて使われている。

聖徳太子図 吉川霊華  珍しくカラフル。とはいえおじさまの聖徳太子像

阿弥陀来迎図 木村武山  このヒトも優れた色彩感覚だと思う。今でいうパステルカラーの配色で甘くはなりすぎないものの綺麗な薄めの色を集めているのがいい。

不動明王図 武山  これも顔つきは怖いものの綺麗な配色。コンガラもセイタカも可愛い。セイタカは親方同様牙を出している。コンガラはおかっぱさん。

夏のひととき 広業  ぱっ と明るくなるような絵。夏と言うてももう秋草が顔を出している。
このお姉さんは東博の編み物する少女の姉か、彼女の後身かもしれない。
涼やかな着物で帯もいい感じ。朝顔たちがしたしげに床几にまといつく。
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虫売り 伊藤小坡  ある日、虫を売る女。この絵はこの幅だけは他にもあるが、ここには対幅があり、そこではコぢもらが喜んでいる図が描かれている。

雪 清方  この絵も久しぶり。傘を差して小走りの様子。明治の女の姿。

紅葉を焚く 清方  優雅な行為。ここでは黄櫨色に小菊の着物の婦人が小さな土瓶をかけている。いい色の着物。

菊慈童 靫彦  完全に小さな男の子。可愛いなあ。小さなお団子2つを頭に。淋しい暮らしでも菊たちが見守ってくれている。
葉っぱを持つ幼子。もう人界へは2度とも戻れない。

聖徳太子御影 靫彦  上部に天蓋。その下に16歳の太子が半跏しつつ巻物を見る。

粧い 青邨  戦支度をする武士。白髪染めをし、鏡でチェックする。美意識と見栄と意気地がある。

武将拝朝図 龍子  平安末期の武将のような様子で、白馬を曳いている。鼻筋の通った綺麗な顔の武士がやや伏し目で黙ってそこにいる。とても清々しい。

梅 太田聴雨  左側の白梅を見る二人の古代中国女性。唐代ではなく漢代の女たちのようだ。
珍しい古代美人図。

棟方志功の例の釈迦十大弟子+の文殊図があったこの版画シリーズもここにあったのか。

観音像 志功  やまと絵。ぽっちゃり豊かな美人。

他に大観の富士山のシリーズが並ぶ。

宇野雪村の文房具コレクションも数多く出ていた。
蘭亭硯、蓬莱硯といった物語性の強いものや素材の美しいものを丁寧に刻したものなどがある。
七香図墨もいい。梅、ジャスミン、きんもくせい、水仙などの七種の花を集めた図の墨。

印もあるが中に村井吉兵衛の妻の印もあった。1922年の印。

岡本太郎の彫像のようなミミズクの文鎮もある。トルコ石らしい。

名箋というノート風便箋もいい。透かし入りのものや色の綺麗なものなど。

河井寛次郎の白磁瓶もあって、大満足だった。

6/19まで。
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