美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

美の祝典 Ⅲ江戸絵画の華やぎ

出光美術館「美の祝典」三部作もいよいよ終盤である。
「伴大内納言絵巻」も下巻となった。
これについてわたしはツイッターでこんなことを呟いている。



そう、本当に伴大納言おさらばなの。古代から連綿と続いてきた大伴家の名誉も地に落ちて、逮捕されてしもたがな。

中巻で伴家の出納が他人さんの子供を足蹴にしたのが運の尽き。
これね。
Ban_Dainagon_Ekotoba_-_Childrens_fight_D.jpg

そうそう、「松崎天神縁起絵巻」にもこの情景が換骨奪胎というかそのまんま写しされてました。



さて下巻。とうとう因果応報身から出たサバ、中毒が全身に回り、一族郎党まで泣く羽目になりました。
綺麗なのは紅葉ばかり。あーあ・・・
昔大阪に出光美術館があった頃、この絵巻の展覧会があり、チラシが下巻の紅葉の頃のだった。

それにしても設営がうまくて、ポリティカルサスペンスのドラマに入り込んだ心持で面白かった。
人物紹介があるのがいいよね。
こうした展示はただただ見るだけでなく、きちんと物語を押さえられないとやはり本当には楽しめない。

満足した後は「江戸絵画の華やぎ」に遊びます。

歌麿 更衣美人図  出光美術館名代の美人の一人。本当に妖艶で、目だけでなく口元の微笑にも大いにそそられる。

祇園祭礼図屏風 桃山時代  けっこう人が大きめ。長刀鉾がゆく。函谷鉾、山伏山、船鉾などなど。
南北は五条から三条辺り、東西は寺町から烏丸。この地域ならわたしも歩く。
ところどころがリアルで自分も歩くココロモチになるし、宵宵山くらいには行こうと思う気持ちがこの絵でいよいよ推される。 

南蛮屏風 桃山時代  町並みで亀の暖簾をはじめ、白地に墨絵のものが多い。パーデレが歩く。山羊もいる。

洛中洛外図屏風 伏見から東寺、大雲院、ずっと行って上賀茂。左は鞍馬に北野天満宮、堀川通りに京都所司代。嵯峨野の天竜寺もあり左6には西本願寺。

江戸名所図屏風  とても好きな屏風。なにしろここに描かれている人々の顔が可愛い。
cam264.jpg
名所図を描く人は律儀というかなんというか、非常に丁寧に取り組み、細部にこだわったりもして、モノスゴイのを描く。
これなども本当にこれでもかと描き込んでいる。しかも人物が可愛い。・・・凄いなあ。

月次風俗図扇面 春日若宮御祭の田楽 室町時代  おお、「おん祭」。ササラの人がいる。群舞もあり、可愛い笠をかぶる人もいる。室町時代の田楽の人気というものを想う。

宗達の伊勢絵、光悦とのコラボの蓮下絵百人一首もの、光琳の茶碗絵手本ノート。
抱一もつらつら並ぶ。
紅白梅図屏風、風神雷神図屏風、八つ橋図屏風。12ヶ月花鳥図屏風もある。
普段ならトップ級の屏風がツツマシク最後の方に出ている。
出口手前でまた花火が打ち上がったような感じですな。

最後に其一の四季花木図屏風と秋草図。朝顔、ススキ、蔦、女郎花、フジバカマ・・・

リストにはないが絵だけでなくやきものなどの工芸品があるのもいい。
仁清の兎さんがつまみについた香炉、それから鹿蒔絵硯箱に流水蒔絵・・・
珍しく小川破笠の春日野蒔絵硯箱もある。柏にミミズクのいる絵柄。可愛いなー

「江戸絵画の華やぎ」はここまで。

ところでよくよく考えたら中期の「水墨の壮美」の感想を挙げていなかった。
ちょっとだけここに挙げる。
普段あまり見ていない絵を中心に。

白描中殿御会図 室町時代  順徳帝、琵琶・玄象を弾く。「陰陽師」での博雅のエピソードを思い出してしまったよ。

北野天神縁起絵巻 室町時代  平安時代の建築現場の絵が出ている。紅梅も咲いているし、「正一位太政大臣」の位も来たし。
また、他人の衣泥棒の女が狂気に取りつかれ、半裸で駆け回るあれ。

青山園荘図稿、戸山山荘図稿 谷文晁  綺麗な。

まだまだたくさんあるが、ここまで。
本当にいいものをたくさん見せて貰えた。
ああ、やはり素晴らしいコレクションでしたわ。
次はやきもの展。そちらも愉しみ。
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