美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 **なお現在コメント欄を閉鎖中です。

文様ことはじめ 茶道具の文様と意匠」

茶道資料館で可愛いものを見た。
「文様ことはじめ 茶道具の文様と意匠」である。
ふと気づけばまた会期が終了していた。
最近こうしたうっかりが多い。いい展覧会があればとりあえずツイッターで紹介するので、本格的に感想を挙げるときにはアララの手遅れということが近年多くなっていて、反省してはいる。

イメージ (7)
チラシ表、トリミングが素敵だ。
綺麗なお菓子の取り合わせのようだと思う。
白菊、柳、七宝繋、月梅、利休梅、つぼつぼ、蔦の細道、雪輪、宝袋。
和の美意識を堪能する。

12か月花鳥図のうち7月 青梅 川端龍子  ここで龍子の絵を見るのは珍しい。予想もしていなかった。大きな絵ではない。薄墨の葉に3つばかりの青い梅の実が。
みずみずしさと清らかさがある。

同上 2月 梅花 龍子  おなかがオレンジ色の小鳥が薄紅梅をみつめる。蜜を吸うのだろうか。
この花の梅とあの実の梅とが同種かどうかは知らないが、こうして愛らしく咲く梅の花が散って、数か月後に身重になり、青梅を実らせる…なにか不思議な感じがする。

花筏蒔絵真塗手桶水指 9代中村宗哲  千家十職の塗師の中村宗哲。とても綺麗な文様。明治の蒔絵。

武蔵野画賛「萬里秋」 裏千家14代無限斎  どこか小村雪岱を思わせるような繊細な絵。

この無限斎の書いたもの・描いたものがいくつも並んでいた。
一行書「花」、菊画賛「無事是貴人」、桐木地菊置上蛤香合、蝙蝠画賛などなど。

紫交趾がある。明から清にかけてのものと16代永楽善五郎(即全)のものと。
華やかなやきもの。わたしはこの仲間にあたる法花がまた特に好きだ。
即全の明るくて華やかなやきものは他にもある。
金襴手、色絵雲錦、色絵紫鳳凰、山吹色の黄交趾・・・

11代善五郎(保全)では染付動物絵水指がいい。ゾウやラクダや鹿が描かれていた。

小倉山蒔絵硯箱 狩野伊川院栄信下絵・中山胡民  物語が文様になるのは伊勢や源氏だけではない。この水滴は紅葉だった。かいらしわ。

夕顔画賛 鹿都部真顔  うむ、瓢の花。

瓢箪の茶入れもある。千種有功好み。  今なら「いやげもの」に分類される瓢箪のグッズである。
千種有功(ちぐさ・ありこと)といえば学生の頃に見ていた唐詩選ぬきほに彼の翻訳和歌があった。
今も忘れない人。

源氏物語絵貝桶やその貝もある。大きく立派なハマグリ。
源氏物語絵貝香合は真葛長造の作。ここでこの人の展覧会があったのは20世紀の末だったかな。
この人の息子がにゃんこやカニが大活躍の貼り付けやきものの宮川香山。

亀香合と鶴香合が対になる。樂家の9代目と14代目の「合作」。いいねー、先人へのリスペクト。
猪と牛の香合は樂家13代目と4代清水六兵衛。
取り合わせは自由。楽しいよ。
20世紀になっても可愛い動物香合は続く。
白蔵主香合、虎香合などなど。

イメージ (8)

古染付有馬筆香合 明代  天井部に人形がちょこんと座るのを、「有馬筆」のぴょこんと飛び出す人形に見立てての命名か。

染付一閑人水指 現代の作、二人が覗き込んでいる。5代三浦竹泉というヒトの。他に染付唐子水指もある。

鮎図 福田翠光  ミント色の水の中で泳ぐ二匹の鮎。この画家は知らないが、花鳥画がよかったようだ。
調べたらなかなか好ましい絵が多い。

蔵画賛 裏千家13代圓能斎 1923  「この蔵は千年万年云々」とある。どんっと蔵の絵。関東大震災の年だということを想う。
絵はその前なのか後なのか。

チラシにもある可愛いツボツボ波文茶碗は即全。下に青海波。可愛いな。ぽんぽんと利休梅が散る。リズミカルでいい。
近代のヒトらしい軽みが楽しい。

竜安寺蒔絵縁高  青海波に鴛鴦が浮かぶ。竜安寺蒔絵というものは今回初めて知った。いいなあ。高台寺蒔絵は知っているが、色々好みがあるわけだ。

最後に蔦の細道火入れ
イメージ (9)
この省略化が素敵だ。

茶道資料館は本当に楽しい。次の企画展も楽しみだ。



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