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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

出光の風俗画

わたしは近世風俗画が大好きだ。
とにかく遊楽図が大好きで、美人画が大好きで、奇想の画家が大好きで、にぎやかなのが大好きだ。

出光につくとちょうど学芸員さんの解説が始まっていた。
これが面白いのでついて回る。しかしわたしはすぐについたりはぐれたりするので、その面白さはちょっとお伝えできない。

扇面法華経冊子断簡がある。
四天王寺にもあるが、言うたらその親戚。水遊びの童子と女房。無論上だか下だかに法華経がある。で、拡大写真があるのでそれを読むと、「大法螺」こんな字が見えた。…おいおい。
うちは法華宗なので、今度拝みに来はったら耳澄ましたろ。

橘直幹申文絵巻。
これは元ネタが面白い。人事異動か何かで橘サンは村上天皇に「それってちょっと」と書き送る。天皇、面白くない。でも字はきれいので中身はともかく大事においておく、という代物なのだ。
その橘さんが綴ってるとき、お屋敷の近辺では皆さんなにをしていたか。そぉいう絵です。わんこもわんわんおるし、みんな色々。いいですねえ、皆さんなんとなく元気。誰がなにをしようと関係ないところがいいのだ。
庶民の顔つきは、清方の「朝夕安居」に至るまで変わらないものだとつくづく思った。

福富草紙。
じいさん、酒焼けでか鼻が赤いですよ。
餅つきの黒い着物の女がきれいだとか、そんな細部を楽しんでしまう。

小柴垣草紙絵巻。
十訓抄にある物語か。懐かしい。学生の頃を思い出す。
私は古今物語や宇治拾遺物語が好きなのですよ。
にんまりした斎宮の顔が良い。実は知人がよくこういう顔をするのだ。
ふふふふふ。

又兵衛の職人尽絵巻は、珍しく淡彩で(いや珍しくはないか)あごもそんなに長くない。美青年風のが雅に魚を売るのが面白い。あれは魚を売ってるんかなぁぁぁ。

狩野派と土佐派の違いなどの説明を楽しく聞く。

珍しく病や老いや死の絵も飾られているが、わたしは諦念とも達観とも無縁なので、避けてしまった。

やっぱり享楽だ。それでいい。
邸内遊楽図や遊女歌舞伎図が楽しい。
いちいちどうのとは言えないが、こういうのが好きなのよ。
生きてる間は遊楽行楽道楽しないといけません。

柿右衛門の座す女像があるが、朝に見た松岡と違い、こっちは砕けていてにんまりしているのがいい。
都の春の花盛り、花盛り・・・

ちょうど東京は春が始まっていて、梅や大島桜や桃に連翹に白木蓮に椿が咲いていて、嬉しくて仕方ない。
こんな時期だからこそ、こうした遊楽図が一層たのしいのだ。
チラシにもなった女のけだるさが退廃とまではいかぬが、こうした匂いがなにに基づくかは、考えないでいたいものだ。


こんな中にいると、今日はどこでなにして遊ぼうか、と思うのだ。
先日ユトリロを見てパリにいる気分になったのと同じで。

南蛮人交易図屏風。
南蛮人の買い物。店主嬉しそうだが、彼なかなかハンサムですがな。
でも南蛮人ご一行様をのぞいてる母子、目が離れているがなかなか美人なのでした。

会場には例によって陶器が飾られている。
桃山時代の備前手付鉢がいい。普段備前焼には関心がわかないが、これはいい。ぱっと見たら形や色がまるでメスの孔雀のように見えた。
それから古伊万里の猪口が、どう見てもデミタスカップ、それ以上に小さいミルクピッチャーにしか見えない。うーん、可愛い。

次は開館40周年記念展か。
楽しみにしています。ああ、面白かった。
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コメント
日々の楽しさですね。
遊行さん、こんにちは
TBありがとうございます。
どの時代でも楽しみがなければ、生きていけません!!!
それを教えてくれる展覧会でした。今の時代の風俗をアートにするとちょっとえぐくなってしまうような気がしますが、昔は風流さがそこここに見えるような気がします。
どっちがいいかと言えば私は今の方がいいですが(爆)
2006/04/15(土) 20:38 | URL | アイレ #-[ 編集]
それぞまさしく
日々是遊行ですよ。

こんばんは アイレさん。
人間やっぱり楽しんでなんぼですよね。
いつの時代であろうとも。
今に生きてるからこそ、過去のことを楽しめるのですもの。
もっともっと楽しみましょう!
2006/04/15(土) 22:20 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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出光美術館の風俗画展

日本の古い歴史を理解するのに絵画が貴重な情報媒体であることを再認識させてくれるの
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