東博の特別展「古代ギリシャ 時空を超えた旅」展を大いに楽しんだ。
第一章から第八章まで隙間なく古代の遺宝が集められていて、しかも大方は日本に来ていないものばかり。
凄い規模の展覧会。
眼がキラキラしているお客さんが多かったね。

会場入り口すぐに、時代でいえば最後にあたる文物があった。
イルカに乗ったアフロディテ像 1軀 タソス島、ポセイドン神域より出土 前2~前1世紀頃 しっぽにエロスが掴まる。可愛いイルカだった。
第1章 古代ギリシャ世界のはじまり
前6500~前5800年(初期新石器時代)から前2800~前2300年(初期キュクラデスII期)まで
男性像も女性像もむっくりした体形で、これは技術力の問題ではなく、肉付きのいいのが愛でられたりめでたがられたからではないかと思う。
壺もなんだかふっくらしたおしりみたいなのがある。
豊かなムネみたいな装飾のついたアンフォラもある。
そうだ、きっとそうに違いない。
ニクニクしい体形万歳。
いきなりヲヲなのもある。
ヴァイオリン形女性像 1軀 アンティパロスより出土か 前3200~前2800年(初期キュクラデスI期) 座っているらしいのだが、この様子を見てわたしはバルテュスの怖そうな女の人にギターにされている少女の絵を思い出したよ…
現代的な女性像もある。
スペドス型女性像 1軀 クフォニシア群島より出土か 前2800~前2300年(初期キュクラデスII期)
キュクラデス型女性像 1軀 クレタ島、メサラ、クマサ墓地より出土 前2700~前2400年(初期ミノスII期)
かなりかっこいいな。
面白い容器がある。
仮面形容器 1個 ナクソス島より出土か 前3200~前2000年(初期青銅器時代) なんだかジブリ風な味わいがある。
ほかにもフライパン型、帽子型などなど。
遊び心の発露かな。
第2章 ミノス文明
前1800~前1700年頃(中期ミノスII期)から2世紀まで
もうここは一言「タコ」!タコ、タコ、タコ!
他にも色々あるのだが、衝撃的なくらい印象的だったのはやっぱりタコ。
とにかくタコ。
こんなのを引っ張ってきたが、本当にタコなんですよ~~~
いやしかし、他にもいいのがあった。
2階建て建物の模型 1個 クレタ島、クノッソス宮殿「織機の錘の地下室」より出土 前1700~前1600年(中期ミノスIIIA~IIIB期) 二階には落下防止のような装飾もついていたり。
牡牛像 1個 クレタ島、フェストスの神域より出土 前1200~前1100年頃(後期ミノスIII期) 既に鼻輪をつけている牛
牛跳びを表わした印章 1個 クレタ島、マリア、N(ニュー)地区より出土 前1350年~前1200年(後期ミノスIIIA2~B期) 諸星大二郎も描いていたミノスの牛跳びね。巫女の娘たちの聖なる儀式。
小さすぎてよく見えない。
ボレロ踊っているような女神像、マーガレットのような花型ピン、粒金と有線七宝の指輪、パピルス形ビーズのネックレス、金線細工と玉髄のネックレス、魚形ペンダント・・・
ああ、クレタ島はオシャレやなあ~~
噴火おこしたサントリーニ島の遺物も色々。
イルカと野山羊を表わした舟形容器 1口 テラ(サントリーニ島)、アクロティリの集落、「西の家」より出土 前17世紀 可愛いというよりカッコいいイルカたち。
目つきが鋭いよ。裏表に奔る山羊。これまたカッコイイ。
チラシなどでクローズアップされてる「漁夫のフレスコ画」もここの出身。
可愛いというかおもろい髪型で、茶色に焼けた膚がいいね。たくさんの魚を取ってます。
こういうのを見ると映画「島の女」を思い出すわ。
原題は「イルカに乗った少年」1957年か。