福岡県立美術館のあと、松濤美術館に巡回が来た。
こちらでは撮影可能だと言うので喜んでカメラを持って出かけた。
こちらも素敵なファッション展となっていた。

展示リストはなく解説が作品の横にあるのだが、ついつい見る方に懸命になって、そちらを疎かにしてしまった。
だから詳しいことはわたしにはわからない。
なおこの展示の内訳それから展覧会の目的は以下。
「18世紀から20世紀にかけてのシンガポールのプラナカン(中国やインド系移民の子孫)の女性用民族衣装「サロンクバヤ」やジュエリー、ビーズのサンダルなど約140点を展示し、ファッションという視点から、シンガポール文化の重層性や日本との関わりを読み解きます。本展は2016年の日本・シンガポール外交関係樹立50周年を記念して開催するもので、シンガポール国立アジア文明博物館とプラナカンの名家であるリー家のコレクションを中心に紹介します。」
数年前にシンガポールに行った時、バティックに惹かれていたのだが、このサロンクバヤには本当にうっとりした。
ただ、残念なことに今はもうこのスタイルはない。
「洋服」が席巻してしまったからだが。
しかし綺麗なものを称賛するのに時代は関係ない。
わたしはこの「ブラウス」と「スカート」の美しさにときめき、着れないことをわかっているのに「欲しい」と思ったのだった。

カラフル。
こちらはシンガポール航空のCAの制服。わたしもスカーフを持っている。
当然だが、圧倒的に細身のスタイルでないと似合わない。


白のこの上着がとても素敵だ。
その上着をクバヤというそうだ。



腰巻スカートをサロンというのを最初に知ったのはFフォーサイス「ジャッカルの日」からだった。
どのシーンからかは、読んだ人ならわかるだろう、フフフ。
そしてこの↑の右のサロンの文様、物語である。

白雪姫である。


物語絵を身にまとうのも楽しいだろう。日本の着物の柄に源氏絵・伊勢絵があるのと同じだ。
「赤ずきん」が特に人気だったそうだ。

この頃の刺繍やレースは全て手製である。だからこそ高級な衣服だった。

わたしはスワトウ刺繍の美に魅せられている。
クバヤの刺繍はそれとは違うだろうけれど、手が込んでいるのは同じだ。
手の込んだ刺繍やレース、なんて素敵なのだろう。


時代が下がり化学染料が入る。

これらも華やかでいいけれど、実はわたしはその前代の白いクバヤと華やかなサロンの方が好みだ。
色もいいが、刺繍やレースの美をより楽しめるのは半透明に近い白の方だ。
リー家の婦人の写真







シンガポール美人の写真

染織の面白さ。デザイナーの仕事が入る。


綺麗なものが好きだ。



靴もとても手が込んでいる。




リー家の宝飾コレクション。祖母から母へ、母から娘へ・・・







本当に贅沢な美しさを堪能した。
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