美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

2016年秋 大阪市立美術館コレクション展 ・大阪蔵鏡 ―中国古鏡の美

大阪市立美術館の中国青銅器コレクションも素晴らしいものがある。
今回は「大阪蔵鏡 ―中国古鏡の美」として戦国時代から後漢、三国時代から隋唐までの40点弱が出ていた。
そのうちの1/3は大阪歴博所蔵分。
だからこそタイトルは「大阪蔵鏡」なのだった。
この展示は章タイトルがなかなかいい。

ところで古代の青銅器・青銅鏡などは純粋に鑑賞してしまうだけなので、感想があげにくい。なんだかもう「好き好き好き」で終わりそうだ。

・大阪蔵鏡選 ―大阪の名鏡
青銅 「湛若止水」団華文鏡 1面 隋時代~唐時代・6~7世紀 本館蔵(田万コレクション) わたしは湛若止水という言葉そのものをきちんと理解していないが、色々調べている。立派な鏡なのは確か。

青銅 双鸞瑞花八花鏡 1面 唐時代・8世紀 大阪歴史博物館蔵  こうした装飾がいかにも盛唐だと感じる。

青銅 狻猊双鸞唐草文八稜鏡 1面 唐時代・8世紀 本館蔵(田万コレクション)  踊るサンゲイに舞う鸞。
この時代の鏡が正倉院に来ている。華やかな時代の鏡たち。

・戦国時代の鏡 ―細かな地文、浮かび上がる主文様
青銅 四山字文鏡 1面 戦国時代・紀元前3世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 四山字文鏡 1面 戦国時代・紀元前3世紀 本館蔵
「山」の字の意匠で4つある。5つのもあるがここにあるのは4つ。
内山ではなく外山。こういうのは実は地方地方のマンホールぽくも見えるのですよな。

青銅 蟠螭文鏡 1面 戦国時代~前漢時代・紀元前3~2世紀 本館蔵(山口コレクション)
青銅 蟠螭文鏡 1面 戦国時代~前漢時代・紀元前3~2世紀 大阪歴史博物館蔵
うねるうねる…

・漢代の鏡 ―The中国鏡
青銅 「長宜子孫」連弧文鏡 1面 後漢時代・1~2世紀 本館蔵
青銅 「漢有名銅」獣帯文鏡 1面 前漢時代・紀元前1世紀 本館蔵
青銅 「建安十年」重列神獣文鏡 1面 後漢時代・建安10年(205)銘 本館蔵(清海復三郎氏寄贈)
鏡というものがその所有者の一族にとってどういう価値を持つものかがよくわかる。

青銅 方格規矩鳥文鏡 1面 後漢時代・1世紀 本館蔵  鳥がわりとたくさん周囲くるくる回る。

・画像鏡 ―故事と神話の同居、あるいは神話化する故事
青銅 神人車馬画像鏡 1面 後漢時代・2~3世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 神人龍虎画像鏡 1面 後漢時代・2~3世紀 大阪歴史博物館蔵
後漢時代は神仙思想が流行していたので、神人像や博山炉などもあり、こういう柄が多い。

青銅 呉王伍子胥画像鏡 1面 後漢時代・2~3世紀 本館蔵(山口コレクション)  絵柄だけではどちらが呉王なのかはあまりよくわからないが、伍子胥の生涯を思うと色々気の毒ではある。わたしのアタマの中での伍子胥は陳舜臣の作中の人なのですが。

・神獣鏡 ―三角縁神獣鏡の母型
青銅 画文帯環状乳神獣文鏡 1面 後漢時代~三国時代・3世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 画文帯環状乳神獣文鏡 1面 三国時代・3世紀 本館蔵
青銅 画文帯環状乳神獣文鏡 1面 三国時代・3世紀 本館蔵(山口コレクション)
青銅 六神文鏡 1面 三国時代・3世紀 :京都府向日市出土 本館蔵(田万コレクション)
こういうのを見ると日本の古墳から出土する鏡の親はやっぱりこれか、と納得したり。

・三国志を彩る鏡 ―紀年名と鏡式
青銅 「黄初三年」五神三獣文鏡 1面 三国時代(魏)・黄初3年(222)銘:伝浙江省紹興出土 本館蔵
青銅 「宝鼎元年」二神四獣文鏡 1面 三国時代(呉)・宝鼎元年(266)銘:伝浙江省紹興出土 本館蔵
「鳳凰元年」二神四獣文鏡 1面 三国時代(呉)・鳳凰元年(272)銘:伝浙江省紹興出土 本館蔵
青銅 「位至三公」双鳳文鏡 1面 三国時代・3世紀 本館蔵(山口コレクション)
作られたらしき年を見ると、それだけでわくわくする。

・三角縁神獣鏡 ―中国鏡か否か、それが問題だ
青銅 三角縁四神四獣文鏡 1面 三国時代・3世紀 :伝鳥取県倉吉市内出土 本館蔵(田万コレクション)
青銅 三角縁三神五獣文鏡 1面 三国時代・3世紀 :伝愛知県百々古墳出土 大阪歴史博物館蔵
鳥取と愛知か。古代人のいた場所。
青銅 三角縁四神四獣文鏡 1面 三国時代・3世紀 大阪歴史博物館蔵
なんとなく緑青に埋もれるのが多いなと思っていたら、どうも鋳上がりがイマイチらしい。

・隋唐文化の精華 ―その幕開け
青銅 獣首四龍鏡 1面 南北朝時代・5~6世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 「湛若止水」瑞獣鏡 1面 隋時代~唐時代・6~7世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 海獣葡萄鏡 1面 唐時代・7世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 「永徽元年」方格四神鏡 1面 唐時代・永徽元年(650)銘 本館蔵
この辺りはまだまだ序の口。

・海獣葡萄鏡 ―唐鏡の王様
七世紀の青銅の海獣葡萄鏡が四点。大阪歴史博物館蔵のが3つとここのが1つ。
濃やかな文様。葡萄が可愛く作られている。

・華麗なる唐鏡 ―百花繚乱?八・花・稜・鸞?
いいシャレやん。
青銅 双鸞瑞花文八花鏡 1面 唐時代・8世紀 本館蔵(田万コレクション)
青銅 宝相華八稜鏡 1面 唐時代・8世紀 大阪歴史博物館蔵
青銅 団華文八花鏡 1面 唐時代・8世紀 本館蔵
中国の長い歴史の中でやはり一番華やかなのは間違いなく唐時代、それも盛唐だとつくづく思う。この鏡を見ているだけでもそう思う。
北宋も明もいいが、やはり唐代の豪華さには及ばない。

・唐鏡にみる思想 ―享楽のその後で
青銅 三楽図八花鏡 1面 唐時代・8~9世紀 本館蔵(田万コレクション)
青銅 双鸞仙岳図鏡 1面 唐時代・8世紀  :奈良県横井廃寺出土 本館蔵(田万コレクション)
それでもまだ華やかだが、大きな騒乱の後だということを想う。

青銅 八卦十二支八花鏡 1面 唐時代・8~9世紀 本館蔵(前田忠親氏寄贈)
十二支の動物たちが縁周りを走る走る…

楽しい鑑賞でした。

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