美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

描かれた花々―小磯良平の植物画を中心に―

小磯良平記念美術館で12/11まで特別展「描かれた花々―小磯良平の植物画を中心に―」が開催されていた。
イメージ (71)

静物画として飾られた花を多く描いた小磯だが、武田薬品の月刊誌のために様々な植物を描いてもいる。
それらは博物学的な要素もありつつ、情緒もある水彩画で、表記は全てかなで記されていて、それからしても可愛らしさを感じる作品となっていた。
武田薬品の薬草園に20年近い前に出向いたことがある。
住友関係の名建築もあり、薬草園も素晴らしいが、特別公開の時以外は一切公開されない。
HPはこちら
見学案内も示されている。
植物の保護の意味もあり、わたしもここの建物や薬草園の写真は挙げない。

イメージ (72)

さてその植物画が大量に六甲アイランドへ来ていた。
小磯の上品で清楚な画風は水彩画でも変わらず、丁寧でいて、どこか洒脱な感じのする作品に見えた。
植物たちは瑞々しさと共に朽ちかける様子も見せ、学術的な要素を前面に押し出すわけではないので、一種の異字同時図ともなっていた。
即ち、花と実とが一緒に描かれていたりするのだ。
そしてそれが不自然に見えないところがいい。

小磯と植物画についての話が記念館たよりに掲載されていた。
イメージ (74)

色んな植物が描かれているが、ちょっとした蔓や葉の巻き具合なども丁寧で、とても優しい。
安野光雅さんの植物画とも共通するようなあたたかな気持ちが絵に反映されている。
目は鋭く、筆も冷徹でも、心は優しい。いいなあ。

イメージ (73)

近年漢方が大好きになり、植物の成分や効用を知るのがとても楽しみになった。
今回も絵を楽しむだけでなく、そうした面でも面白かった。

こちらはわたしが以前に購入したもの
イメージ (76)
愛情が湧きだしてくる。

展示は他に牧野富太郎の関連のものが出ていた。
こちらは完全に学術的なスケッチ・解剖図・絵解きだった。
イメージ (75)
すごく細かいし、びっしりと情報が詰まっている。

小磯は植物の皮膚を・牧野は内臓を描いている。
小磯にある情緒は牧野にはないが、情報が詰まっている。

展示は他に花を描いた洋画が集められていた。
知ってる花や知らない花が集まり、綺麗な空間になっていた。
ただ、こちらは花だけが主人公ではなく、窓の外や裸婦などが目を惹くように出来ていた。
しかし今回は小磯の水彩画の花に尽きた。

いいものを見た。
展示は終了したが、本当に良かった。
なお今日12/16は小磯の命日だそうである。
関連記事
スポンサーサイト
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア