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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

「いぬづくし」 京博に住まうわんこたちを見る

平成30年は戊戌だそうだ。
それで京都国立博物館では「いぬづくし」展が開催。
ワンならぬゼンな展示。
(ついついダジャレが出てしまう)
というわけでわんこを見る。
イメージ (609)
1901年からの伝統があったのか。
さすが120年の歴史を誇る京博…。

三階から参ります。
こちらは普通にやきものを集めているのだけど、さすが京博、あちこちにそっとわんこが潜んでいる。
唐代の俑でまん丸の顔(古い大阪弁でいうと「太鼓饅頭に目鼻の付いたような顔」)の婦人の足元に何か咥えた狆がいた。
色は剥落も激しいが、藍色がよく出ている。

緑釉骨蔵器の正面から右手に回ると薄黄緑の表面に数カ所剥落があり、そのうちの一つが尻尾クルンで耳が△に立つわんこに見えた。可愛い喃。

さてこうした先導というか煽動があって、それから二階の「いぬづくし」本拠地へ。
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画像は白釉犬2匹だけだが、この真ん中に褐釉犬がいて、それぞれ寝そべったり待機したりしている。
唐代の犬たち。

清園寺縁起等楽寺縁起絵巻は同じ伝承を伝えている。
しかしこの二つの絵巻は室町初期と室町後期ので200年の時差があるから色々違いもある。
元々の話の概要を記す。
聖徳太子の異母弟・麻呂子親王が三上山に鬼退治に向かう。
(清園寺縁起では、土の中から掘り出した白馬=別に埴輪ではないがいる)
頭に明鏡を載せた白犬が来る。(清園寺縁起では鏡は黒く、等楽寺では鏡は白く、更に刀までつけている)
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大活躍により三匹の鬼を退治する。
等楽寺縁起では詞書がある。「この犬 鬼を噛み殺し」…いさましい。
物語としては彼らが斎大明神として祀られるまでである。
後にはその寺社が盛んになる様子が描かれるが、琵琶法師も立ち寄る姿が描かれていた。

等楽寺縁起絵巻
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四つに分けたのを挙げてゆく。
犬との出会い
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旅の途中
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鬼退治
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「しっぺい太郎」「早太郎」にしろ犬は良く働き、助け手となる。

高祖大師秘密縁起 10巻のうち 室町時代 応仁2年(1468) 京都・安楽寿院  大師が狩人に扮した狩場明神から高野山の地所を紹介してもらうシーン。白犬・黒犬がちゃんといる。
出会いと小屋での対話のところ。
これを見ているとき、そばにいた奥さん方が「イや、やっぱりちゃんと犬は案内しやるんやわ」「そぉやわ、どこやったか、ほんまにいたわ」と話し出した。
まあなあ、比叡山にも案内犬いるしねえ。
因みに猫は笠置にかつて「かさやん」という案内猫がいたよ。

犬追物図屏風  鏑矢を使うから死なしはしないらしいが、犬への虐待だよな、こんなん。
6扇下の松の木の側に二人の少年武士がいるが、左側の若い方がなかなか可愛い。

加彩婦女立俑(狗を抱く) 盛唐らしいぽっちゃり貴婦人。
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狆ころ抱っこ。

石清水八幡宮曼荼羅、三十番神像などの狛犬も紹介されている。
三次元の狛犬も。
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愛知県陶磁美術館で二年前に見た狛犬さんたちの仲間ですな。
当時の感想はこちら

狗子図 長沢芦雪  あちゃーこんなの出てきたらもぉあかん。黒のカツギの背中が可愛い。それにじゃれてくる斑も可愛いし、じーっと見る奴もいい。可愛いなあ。

嵯峨人形 犬 これはあれです、随分前の友の会会員証にも選ばれていた。
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マフラー?がいい感じ。

TOPの狆ころ、他に白と黒のウサギもいる。
花卉鳥獣図巻 国井応文・望月玉泉  幕末から明治。名札みたいなのは犬種らしい。

室町時代の十二類絵巻 上巻も出ていた。十二支たちにタヌキとシカが和歌の撰者にしてよと言うて断られるところだが、犬がお断りをしていた。
これをみて思い出すのが富樫義博「HUNTERxHUNTER」の「十二支ん」。彼らのうち犬にあたるのがチードル=ヨークシャー。
彼女はまじめすぎ、更にキャラが固まっていないからカラミにくいとジン=フリークスに言われてましたな。

最後に鎌倉時代の涅槃図。まだ摩耶夫人御一行は未着。
イメージ (620)
犬は確実にいる。
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猫は探さないといけないが。

京博のお正月らしいよい展示でした。
1/21まで。
次の「豪商の蔵」も楽しみ…
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