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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

薬師寺の名画 板絵神像と旧福寿院障壁画

奈良国立博物館で薬師寺が所蔵する旧福寿院障壁画の数々をみた。
修復が終わっての記念だそうだ。
チラシがまず魅力的だ。
こんな女神の微笑みには抵抗できない。
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ところでその旧福寿院障壁画33面はだれが描いたかというと、このチラ見せだけで「おお」となるでしょう。
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そう、芦雪。魅力的な襖絵が復活して本当に良かった。

今回の展示は以下の如く。
・薬師寺鎮守八幡宮伝来の堯儼(ぎょうごん)筆板絵神像 1295年
・上記の復元模写 2013年
・障壁画33面 芦雪
・明誉古磵(みょうよこかん)富士図、雲竜図
・獅子像と狛犬像。
詳しいところはサイトへ。注意:pdf

明誉古磵(みょうよこかん)といえば去年大和文華館で大きな回顧展があった。
「没後三百年 画僧古磵」当時の感想はこちら
薬師寺で大活躍した画僧。その古カンのダイナミックな富士図と雲竜図が四面ずつ展開していた。
彼は元禄期の人なので、芦雪より前にこの絵を描いている。
そしてどうやらこの絵は対かもしれないそうだ。
まあ納得行くはなしですな。

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板絵神像から。
男神と女神とが6面ずつ。
それぞれの背景にはこのように木々が描かれているが、それはその神の坐すところと密接な関係を見せもする。
松や藤、そして龍田明神には楓。女神もかわらない。少女マンガは背景に花を描くが、垂迹図はアイテムとして木を描いていたらしい。
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女神の方も6面あり、それぞれ背後に木が描かれているが、やはり男神に比べるとはるかに華やか。
優美な表情や剥落しているとはいえ本当に華やかな装束を身に着けている。
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そしてかれらの復元模写があり、そちらで往時の美麗さを偲ぶ。
このプロジェクトには北村昭斎さんも参加しているそうな。


では芦雪の障壁画。
まずは板戸に描かれた松に鶴図  横向きの鶴が目を見開いて立っている。

竹雀図 4面  右1に雀が1羽。2,3面にささやかな竹。

虎溪三笑図 4面  ロング。右1に杣人らしきのが一人、松がのびのび。2面に橋が架かり二人。3面には侍童もいて二人。
4面には物売りらしき人もいて、その背後には滝。

岩浪群鳥図 4面  上斜めから降下する叭叭鳥らしき鳥3羽。
対して岩の上には目つきの悪い叭叭鳥3羽が何やら文句を言うている。

山水図 4面  上下で変わる風景。上は広々とした空、下は満々たる水。そこに小さな帆舟。

仙人図 4面  二人の少年がいるが、一人はどう見てもタブレット端末らしきものを持っていた。いつの時代も少年は早いものだ・・・←チガウ。笑ながら座る。
3面に二人の仙人、4面には見た目と行動のおかしい仙人。

松虎図 8面  これがあれ。虎と雀の競演。
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尻尾の長ーーーい虎。雄々しくも可愛い。

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飛んだり止まったり跳ねたりの雀たち。
スズメを描かせたら芦雪か竹内栖鳳かですな。

そう言えば6年ほど前、薬師寺花会式に行ったことがある。
当時の様子はこちら

また薬師寺にもいかなくては。
展示は「お水取り」ともども3/14まで。

こちらは奈良博の所蔵品を見た話。

特集展示「名もなき知識、発願者たち(写経編)」
興味深いものが色々ある。
中でもひとつ特に目を惹いたものがある。
法華経〈東大寺僧宗性願経〉巻第一 1巻 鎌倉時代建治2年(1274)宗性発願

「多年同宿の稚児力命丸が災難に遭い殺害された」
その供養に写経されたもので、宗性と言う僧の悲痛、稚児への哀惜恋慕が痛々しい。
この僧はもう75歳だが、力命丸への愛情は深く、彼が8/4に興福寺の林道で災難に遭って殺害されたことを巻末に綴っている。
誰に殺されたのだろう。物獲り?それとも通り魔?それとも・・・


工芸品をみる。
二月堂食堂机模造 1基 明治~昭和時代  おお、これもお水取りの。

当麻曼荼羅厨子軒先板復元模造 北村大通作 2面 昭和36年(1961)   かなり大きい。そしてとても綺麗。さすが北村の技。

転法輪筒 1合 平安~鎌倉時代(12世紀)  これはあれだ、怨敵調伏の祈願のためのもの。

考古
珍しい所からのものが。
馬形埴輪〔静岡県郷ヶ平3号墳出土〕 1点 古墳時代 静岡 浜松市
鹿形埴輪〔静岡県辺田平1号墳出土〕 1点 古墳時代 静岡 浜松市
どちらも考古資料相互活用促進事業による出品だそう。
静岡には登呂遺跡もあることだし、焼津にはヤマトタケルの故事もあるしで、思ったよりもずっと昔から発展していたようだ。
土の色が明るいのも特徴的だと思う。



犬形埴輪〔伝茨城県東海村外宿出土〕 1点 古墳時代 当館  仲良く並んでいるのがいいな。
みんなどことなくのんびり。馬の体形はマキバオーみたいだった。

この後はなら瑠璃絵に行ったので、本館には行けなかった。
また今度。
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