美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

生命の彩 ―花と生きものの美術ー その2 

前記事はもう殆どただただわんこにゃんこ可愛すぎで終始してしまった。
まあ個人の感想なのでええか。
こちらはそのほかの作品について。

・百花百獣の彩
明妃出塞図巻 明  ここに王昭君の絵巻があるとは知らなかった。開いていたのは旅に出立したところ。あまたの異国の人々の中で一人漢民族の彼女。しかし迎えに来た側は美しい彼女を見て大いに喜び、こんなに綺麗なひとを贈ってくれたと皇帝への好感度が増している。キョウドの王はラクダも従軍していた。
大事にされたという話も伝わるが、やはり遠い異郷へたった一人でというのはせつなく哀れなのだった。

蓮池図 渾寿平 清  やはり繊細な花鳥画はこの人だ。うっすらとした美しさ。アブらしき虫も愛らしい。

桐下遊兎図 伝・ 余崧 清  青桐の下にウサギたちがいる。1と2。それぞれなにやら思惑ありげな顔つき。桐の葉隠れに鳩のつがいらしきものもいる。鳳仙花、クコ、秋海ドウらがみごと。小さな流れもある。

秋渓群馬図 沈銓 1737  日本からの依頼で描いたもの。なかなか仲良しな馬たち。みんなそれぞれの立ち位置にいるが楽しそう。子馬もいた。

群鹿図 朝鮮中期  これまたシカシカ。松と滝のある山の中で白鹿・玄鹿・茶鹿たちがわらわら。霊芝や梅が咲いている。
吉祥画。

白磁青花彩陽刻十長生文六角瓶 朝鮮  綺麗な青花で絵柄が開く。白鹿がいる。その上には白鶴が飛ぶ。笹の下には亀も。背景の青は空気だとみなす。めでたい文様。

ライオン図 宋紫石 1768  出ましたロン毛のライオン。虎の方はさびしんぼうな顔つきなのに、こっちのライオンはヤカラですな。

雪中帰牧図模本 狩野守道 丁寧な模写で牛の表情も伝わる。人参がほしいのだね。

東山第一楼勝会図画帖 1799 応挙らが遊んだときの楽しいお絵かきノート。
今回は規礼のフルカラー唐子と霊芝、呉春の墨絵淡彩の亀と揺らいで広がる水草。
全部見たいのだが、デジタル再現でもしてほしいなあ。

翰墨随身帖 田能村竹田 12図全部が出ていた。カニ出現率が高い。淡彩でいい感じの絵が多い。わたしはサザンカを青磁の瓶にさしてるのが好き。見栄えもよく考えていて、いい取り合わせになっている。
個別タイトルをメモッたのにその紙が見当たらないのが残念。
イメージ (222)

この展覧会には二度行った。
最初は梅見に・次は滝桜を見に。
お庭で花を楽しみ、中でどうぶつをながめる。

墨は無限の色を表現できる。
宗達の桜は薄墨、蕪村の蘭石は風に揺らぎ、梅逸の四君子は後から色を置いても許してもらえそうに見えた。
描く人が違えば、それだけさまざまの色が生まれるようだった。

抱一 瓶花図 1815  立葵を中心に少しやつれた紫陽花、小さな撫子、センノウなどなどが活けられている。

イメージ (815)

・花鳥の彩
竹燕図 馬遠  初夏が来た、そんな気になるツバメたち。

様々な花鳥図が並ぶ。
孔雀、白梅に牡丹に小さな小鳥たち、ざくろ、大きな笹…
小さな色紙に描かれた花鳥図が特によかった。
花鳥図冊 丁敬 1765  可愛い。梅と小鳥、ミカンの木などが小さくサラサラと。
こうした小さなノートを手元で愛玩する喜びは大きい。

鶴図 光琳  見上げる鶴の大きなくちばしと、大きな笹の葉の出会い。同じような形なのが面白い。

花鳥図 山口宗季  琉球の画人。中国の影響はまずここに来る。白い花が多い中に文鳥がいる。そして赤い花がひっそりと咲く。

四季花鳥図押絵貼屏風 渡辺始興 12か月それぞれ趣のある花鳥図。琳派の影響下にある人の12か月が好きだ。

花鳥図 松村景文  安定のいい絵。なんというか、こうした絵があるところが四条派の良さだなあ。
イメージ (22)
時季が来たらこれを床の間にかける。そうした絵であり、またみんなそれを楽しみにする絵。

敗荷双鷺図 日根対山 1854  泉州・日根の人。以前この人の展覧会が泉州であったが行けなかったなあ…
大きな蓮。その下に鷺がいるが、これは日よけなのかな。

晩秋図 菱田春草  名前に春が入っていてもかれの秋の絵の方が魅力を感じる。
この絵も中国絵画の影響下にあるという。「秋塘図」などとの関係を提示されると納得する。

梅雀図六角筥 平福百穂  とても好きな箱。可愛く雀たちがいる。
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楽しい展覧会だった。
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