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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

クラブコスメチックス「文化としてのお化粧品」展

毎年4月5月の二か月間、大阪市西区西本町にあるクラブコスメチックス文化資料室では特別展が開かれる。
今年は「文化としてのお化粧品」展である。副題は「現在に受け継ぐ確かな思い」。
中山太陽堂として出発した同社は時代に応じて名を変えてゆき、現在も盛業である。
今回のメインヴィジュアルはこちら。
イメージ (935)
この絵は何かと言うと…
実は布製ポスターとして販売代理店に配られている物だったのだ。

展示室。
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なるほどこういう風に。この布製ポスター、旗と言うより幡かな?


中山太陽堂の創業者・中山太一はアイデアマンで面白い人物だったが、かれは宣伝の力をよく知っていた。
宣伝の力と言えば村上もとか「龍 RON」でもそれを描いたエピソードがある。
昭和初期、宣伝の力をまだ認識していない人々の前に、主人公・押小路龍はそれを押す。
マンガの中だけでなく、実際にこうした人々がいたおかげで宣伝の力の大きさと言うものが世に広まったと思う。

その宣伝の一つに雑誌や新聞広告がある。
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イベントがあった模様である。
それと上の欄には連載小説・菊池幽芳「毒草」がある。挿絵は鏑木清方。
何やら人魂のようなものが飛ぶ不穏な挿絵だが、物語自体もけっこう不穏なのである。
百年前、清方は魅力的な挿絵を世に贈り続けていた。

こちらは博覧会の鳥瞰図。
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噴水のところに中山太陽堂の文字が入る。

先ほどの布製ポスターは各地に配られた。
綺麗な芸妓さんらと記念撮影。
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展示室には更に面白い写真が飾られている。

百年前、雑誌は興隆期を迎えていた。
その中でも婦人誌に中山太陽堂は広告を挙げ、それだけでなく化粧の正しい方法を伝えようとした。
西洋式の化粧方法はまだまだこの時代、周知されているとは言い難かった。
啓蒙しようと努力していたのだ。
悩み相談室と言う形で化粧についてのQ&Aを掲載している。
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わたしも二十歳前から化粧をしているが、いまだに「本当にこのやり方でいいのか?」としばしば思うことがある。
多分これはわたしだけではないと思う。
だからこうしたきちんとした教えがあるのはありがたいことだ。

芝居の番付にも素敵な広告を挙げている。
宣伝に力を入れていたのでいい仕事をするデザイナーも多くいた。
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市村座は菊吉時代まっただ中だからか、表紙に菊五郎格子があしらわれている。
新橋演舞場、歌舞伎座、都おどりもある。

往時の化粧瓶 可愛いものばかりである。
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シンプルデザインもいいが、こうした装飾の魅力も大きい。

商品ラベル、パッケージデザインもいい。
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展示室の様子
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場所は大阪メトロ(!)の阿波座駅からすぐ。
日祝除く、土曜もオープン。無料。
小さいが楽しい展示がたくさんある。
ぜひ。
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