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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

大正・昭和のモダンを愉しむ その3 「モボ・モガが見たトーキョー モノでたどる日本の生活文化」

モボ・モガが見たトーキョー モノでたどる日本の生活文化  たばこと塩の博物館
7/8まで 終了。
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こちらは絵が中心ではなく、様々な商品やたばこや流行物からモダンな時代を追想する。
映像もあり、とても面白かった。

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モダン都市・トーキョーの写真資料が並ぶのからして好感度が高くなる。
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ここでは花王石鹸とセイコーとたばこの三本柱が揃う。
クラブ化粧品、資生堂と同じく花王も宣伝に余念がなかった。
今から見ればちょっとファンキーなお月さまの横顔(要するに三日月フェース)のマークに当時としてはとても斬新なデザインの石鹸パッケージ。
しかしなにより花王は日本人にシャンプーでの洗髪を根付かせるという功績があった。

1950年代だからこの展覧会の内容よりもっと後ではあるが、今東光「春泥尼抄」の中で、まだ出家前の少女がシャンプーに憧れる話がある。
河内の貧しい少女はいつもは「ふのり」で洗髪するのだ。ごわごわになる髪。
指通りのいいシャンプーでの洗髪に憧れた少女はしかし、貧しさのために尼僧となり剃髪する。
もうシャンプーは使えなくなるのだった。

セイコーの置時計、腕時計のカタログも素敵だ。
わたしは腕時計を外して生きているが、これはこれでやっぱり素敵だ。
懐中時計の次に腕時計。
置時計の広告を見るとアールデコ調のがかっこいいわ。

大正時代はサラリーマンの台頭した時代である。
どんどん自主的に家をローンで買ったり、電車通勤したり。
モガたちは未婚既婚関わりなく百貨店で素敵な買い物をしたり食事をする。
都市部だけの楽しみ。

ここはたばこと塩の博物館なのでたばこ関連の資料もたくさん出てきた。
たばこの展覧会などもあったのだなあ。1933年。
大陸で色々やらかしている一方、国内の都市部では都市特有の享楽を味わえる時代。

記念たばこのパッケージ、モガたちを描いた絵ハガキ、流行歌のジャケット…
アールデコ風味のモダンさがとてもいい。

森永製菓のキャンペーンも面白い。イケてるモガを集めて「スヰートガール」として接客させたりイベントに出したり。
「スヰート」で思い出したが森永のライバル明治製菓の広報誌は「スヰート」だった。後年、戸板康二がそこで働いている。

楽しかった時代が終焉を迎える。
タバコのデザインでもオシャレさは影を潜め、名前も「金鵄」や「光」などになってしまう。
本当に面白くもなんともない。折角の杉浦非水デザインもどんどん色あせてゆく…

やがて敗戦を迎え、闇市が生まれ、そこでたばこも石鹸も流通する。
花王石鹸がある。素敵な石鹸。

戦後73年後の今、花王の洗濯洗剤「アタック」が「Attack of Titan」そう「進撃の巨人」とコラボする時代になった。
嬉しい…

映像や音楽も楽しめる展覧会だった。
毛利眞人さんが資料を提供されたそうだ。
道理でとてもしゃれている…

こうした展覧会、本当に好きだ。
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