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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

和泉市久保惣記念美術館の中国古代青銅器

和泉市久保惣美術館に久しぶりに行った。
北摂から泉州へはなかなか根性がいるのだ。
しかもここへは
・阪急・地下鉄・泉北高速鉄道・南海バス 
と4つの乗り物で2時間少しかかるので、かなり気を遣う。
おまけにバスは1時間に1本で乗り損ねると和泉中央駅でぼんやりしないといけなくなる。
後輩Rが近所に住まうので奴の名前を連呼しながら歩いてもいいが、それでクルマで送ってくれるかどうかは定かではない。なので静かに待つか、または神経を尖らせてバスに乗れるようきちんと動くかだ。
この日は大雨の影響で電車の時間が狂っていたそうで、ヒヤヒヤしたが、うまく乗れてよかった。
ここらは古い町なので泉州瓦を載せた大きな民家が点在する。
久保惣もそう。なにか大きな建物がのぞく塀の長いのが見えてきたら「KUBOSO」と書かれていて、そこからバス停一つ先が美術館前なのだ。
つまりバス停一つ分より長い敷地の中にこの美術館があり、いくつもの施設・建物・庭園があるということだ。

そこまでの思いをしてやってきたのは「浮世絵の妖術とモノノケ―「奇術競」と「和漢百物語」―」展が見たいからだが、この他にもここにはいいコレクションがあり、それで予定以上に時間がかかった。
洋画の名品だけでなく、まさかの中国古代青銅器コレクションがあったのだ。
やきものの名品を所蔵しているのは知っていた。
例の砧青磁の名品「万声」はここにある。
イメージ (1289)
これね。今回は出品されていない。絵はがきは美術館からいただいた。ありがとうございます。

関西では明治から戦前にかけて中国の工芸品と絵画が大いに愛され、多くの美術品がきた。
青銅器だけでも・泉屋博古館・白鶴美術館・奈良博・加西市の古代鏡展示館・黒川古文化研究所・大阪市立美術館ら錚々たるミュージアムが良品を有している。
しかしここにもこんなに良いのがあるとは知らなかった。
浮世絵目当てに来たが、青銅器がある以上さっさと行けるはずもなく、じっくりと眺めた。

青銅 饕餮文平底爵 商(殷)時代  可愛いよな。解説にも丁寧に顔のパーツ説明がある。

青銅鳥形器蓋 春秋時代  丸めの胴体に首。ちょっとばかり鳳ぽい。
殷の鳳形金具があって、こちらはさらに小さいがしっかりしている。

染炉 前漢  これはあれだ、ママレンジだ…コンロね、コンロ。しかもこのコンロは専用コンロらしい。耳杯用のコンロ。唐草文様の透かしが入っている。三層構造かな。
長く伸びた柄もある。これだとやけどもしない。

他にも大小いくつかあり、いずれも透かしが入り、柄が長い。
コンロもこうしていくつも並ぶと、あれだ、パーコレータでも置きたくなるな。

次は行灯。
雲気文行灯  エッグスタンドに長い水平の持ち手がついたような形。その小さい場所に火を置くらしい。
回転式のろくろ灯もある。これは面白い構造で、灯明皿が蓋でもあり、収納の際にはちょぼ尽きの香合くらいになる。
それが開くと蓋の内側が灯明皿になるわけだ。

青銅鍍金 蛙形硯滴 後漢~三国時代  なかなか可愛い。ちょっとばかり本能寺にある例の三本足の蛙の香炉を思い出した。
他に亀の水滴もある。

鳩杖 前漢  そう、杖のアタマに鳩型のがついたもの。これは「よく生きた、もっと長生きせよ」という意味のある杖だそう。
日本でも板谷波山が80歳の人にプレゼントし続けた。

鳩車  おもちゃ。4cm位で可愛い。

響銅 盤 唐時代  いわゆる「サハリ」。

青銅 瑞樹鳥蝶文鏡 唐時代  華やかでいいなあ。さすが唐。二本の樹が並び、その周囲を蝶が乱舞。そこへ小鳥も群れでくる。
樹の花は椿。満開の椿がとても愛らしい。

仏像も一体よいのがあった。
白陶菩薩立像 北斉  線描の目鼻がくっきりしている。やや吊り上る眉と緩い半眼。可愛くて綺麗なお顔。

石造棺床  形、一見したところ城壁のような構造で、壁面に二十四孝の名場面が延々と。これは他にMIHOさんも持っていたかな。そういえば、中国では親が50歳になったら子は棺桶をプレゼントする風習があったそうだ。ただし、それが全般的なのか地方のものか、年代もいつからいつまでかはわからない。
横山光輝「狼の星座」にあった話。

イメージ (1287)
上はベルトのバックル。下は饕餮くんのついた器。

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