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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

大阪市立美術館 コレクション展 2018年10月 「人物を描く 美人画と自画像」

今回もコレクション展から。

晩秋 上村松園 1943  戦時中、戦争礼賛画とか国策絵画とかそんなものを描かねばならなかったのだが、松園さんはそうはせず、女性の日々の暮らしの中の慎ましい手仕事の様子を描いた。
障子の孔に花型の紙を当てて補修する。その様子を豊かに描く、

芸能譜 中村貞以 1943  これも同年の作。貞以は芸の習得に熱心な娘をテーマに描いた。
イメージ (1361) イメージ (1362)

今回、この絵の修復が完成したので、これが初のお披露目らしい。
わたしが持つ画像は1991年の没後十年展の図録から。
だから今回展示されているものより若干色などが違う。
そして左の舞う娘はこの絵よりもっとモダンな感じがする。
ポプラにインコが止まる柄の着物。昭和モダンな着物。
右の先生ともう一人の娘はわりとオーソドックスな様子。
イメージ (1361)

イメージ (1362)

春雨 鏑木清方 1908  随分昔の絵で、後年の清方美人とはまた異なる様相を見せている。
とはいえ、この当時すでに清方は挿絵画家として人気が高く、「風流線」なども世に出した後。
どちらかといえばややもっちゃりしたところがあり、それはそれで興味深い。
三味線の糸を調べる娘の様子を音のない春雨を背景に。

星 北野恒富 1939  戦争前のまだ世の中にゆとりのあった頃の大阪の家庭の娘さん。花火を見ている。
しかしその花火は描かれず、彼女の浴衣に花火が拡がるのだった。
この絵は去年の恒富展のポスターの一つにもなった。
イメージ (536)

夜桜 恒富 1943  戦時中だが可愛い舞妓さんである。もう遊ぶのも難しくなった時代に、かつての楽しい記憶を絵にした恒富。
保津川下りのあと、嵐山泊まりで桜を楽しむという…そして舞妓は「菜の花に蝶が寄る」飾りをつけている。

全然関係ないが、9/9にわたしは社内旅行で本来ならば五条の鶴清の床、翌日には行きはトロッコ電車・帰りは保津川下り、お昼は嵐山という予定だったのだ台風で流れてしまったのだった。

cam190.jpg

無題 島成園 1918  「アザのある女の世間を恨む心持ち」と言われても…社会への憤りなども含めた絵なのだが、いつもどうも困るのだ。

自画像も出ていたが、こちらも何となく困った…

舞妓 中村大三郎  鶸色または若草色に桜と楓を大ぶりに描いた着物。半襟は赤地に青海波。投扇興で遊ぶ舞妓。
一人しかいないが、周囲には他のものもいるだろう。

自画像 中川一政 1919  まだ26才の若き中川だが、風情はもうおっさんである。南伸坊にもちょっと似ている。
98年の長い生涯のまだまだ始まりの頃の絵。

武者小路実篤像 椿貞雄 1917  師匠・岸田劉生の青土社時代の画風にそっくりな頃の絵。「首狩り族」岸田同様にこちらもバストアップで、ムシャさんはなんと手に一輪の花を。
この頃はもう「美しき村」の時代。

自画像 村山槐多 1918  エグイ絵だなあ…サインは縦書きのカナで「カイタ」

友人像 槐多 1917  鉛筆風の絵でそんなに悪くはない。

二十歳の自画像  田川寛一 1920  パレットを持つ姿。なんというか自意識過剰なあの頃…

こういうのを見るのがやっぱり楽しい。
10/21まで。
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