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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

「へそまがり日本美術」前期をみる その3

ようよう続きが書けそうです。

呉春 人物図 福島美術館   状況がよくわからんのだが、烏帽子を前にして「うーん」と困り顔のオジサンがいる。
呉春は大好きですわ。
師匠の蕪村、弟子で異母邸の景文、みんな好き。四条派いいなあ。呉春は後に応挙の弟子になるが、そのあたりの人間関係も感じよいのですよ。

与謝蕪村 白箸翁図 逸翁美術館   シワシワのジイサン二人がいる。そのうちの一人がタイトルの人。いつも70歳と自称。
死後、別な場所でまたまた70歳の白箸翁が目撃される。
一種の仙人だったのかもしれないが、なんとなく「果心居士の幻術」を思い出した。あとは「飛び加藤」など。

岡田米山人と応挙、それぞれの「寿老人図」
なんというか、個性で押し通すのと、お客さんが安心して買えるのと、そういう違いかな。

山水図も比較対象的に並ぶ。
しかしこちらはまだそんなけったいなこともないわけです。
やっぱり人物画に変なのが多い。

近代日本画家の作品も出てきた。
冨田渓仙 沈竈・容膝 福岡県立美術館  どちらも中国の故事にまつわる画題なのだが、 先の言葉は水攻めの意味らしいが妙にのんびりしている。
容膝は桐の葉に覆われたような家の中で機織りしている妻と、外でなにやらする夫の姿。
この絵は以前に
「横山大観展 良き師、良き友」展で見た。
当時の感想はこちら
http://yugyofromhere.blog8.fc2.com/blog-entry-3028.html

小川芋銭 〈河童百図〉幻 茨城県近代美術館  河童やカワウソが大好きな芋銭が描くのはおばけの河童。墨絵で桜の花びらが舞う中、おばけな河童が葉に乗り浮いている。
お彼岸の後なんだがなあ。いや、河童は極楽とは無縁か。「かっぱ天国」があるから。

夏目漱石 柳下騎驢図  中国の蘇州辺りにありそうな太鼓型の石橋をロバに乗って渡る。
ほのぼのしている。
しかしあれだ、漱石は他人さんの絵について色々口やかましく批判と言うより非難するが、自分の絵については誰彼に言われることは想定外なのかな。

伊藤若冲 伏見人形図  でました、ずらーーーーっと並ぶ布袋さん。やっぱり妙だな。

忍頂寺静村 坂田金時図  これぞまさしく「おう、お久しぶり」という絵。
イメージ (1836)

わたしが見るのも久しぶりだけど、描かれた山の動物たちも昔の金太郎と違う金時さまに「へへーっ」ですがな。
立場が変わると自ずから関係性も変容するよ。
立場が上の人がいくら親しみを見せても、かつての楽しい関係は復活しない。
金太郎自身実のところ人より鬼の世界に近い所にいた。
しかし頼光に連れられて人の世に出たことで、異界とは縁が切れた。
ただ、名残があるからこそ、鬼退治にもゆけたわけだものな。
この先また山に顔見せに来るなら、この山は禁猟地にしてもらう方がいいよ。

さてこの展覧会の「へそまがり」は実はチョイスそのものだと思う。

アンリ・ルソー フリュマンス・ビッシュの肖像 世田谷美術館  まさかの登場。絵自体はいかにもアンリ・ルソーなのだが、何故??という疑問符と共に納得も行く。
「へそまがり」なのはこちらからの見方、なんだよなあ。
描いた本人たちは意識してそうする人と、自分ではこれぞ真っ当な絵画と思って描くけど、痛いと言うか違うだろぉというか、…な二手に分かれるわけだ。
そこがルソーの絵をここに持ってきた意味なんだろうなあ。
三岸好太郎 友人ノ肖像 北海道立三岸好太郎美術館  子供みたいに見える男性。これは意図的にそう描いているのか、モデルがそうなのか判断がつかない。


今回の展示でいちばんヒーーーッになったのがこれら。
糸井重里原作・湯村輝彦画 『情熱のペンギンごはん』
蛭子能収 「骨正月」(『なんとなくピンピン』青林堂 所収)

なんかすごいもん見たな…

さて将軍様の可愛いのが三つ。
徳川家光 ね。
木兎図 養源寺(東京都文京区)
兎図
鳳凰図 德川記念財団
イメージ (1838) イメージ (1839)

去年このチラシ貰った時、びっくりしたねえ。
イメージ (1835)
みんな妙に可愛いんだよなあ。

岸礼 百福図 敦賀市立博物館  すごーくたくさんのおたふくさん。ブランコ乗ったり色々楽しんでいる。

どう見てもスナフキン。
村山槐多 スキと人 府中市美術館
イメージ (1842)

個人的にめちゃくちゃ好きなのがこの二人。
児島善三郎 松  明るい色彩、最高。透明感はないけど明るさが何層にもあるのがいい。
小出楢重 めでたき風景 大阪中之島美術館  この屏風はなんというか「NIPPON!」てな感じで面白いよ。

児島は前にここで回顧展があった時、本当に嬉しかったなあ。たぶん、この人の色彩感覚はすべての画家の中で一番わたしの感性に合うのだよ。

小出は子どもの頃は本当にニガテだったが、肖像画ばかりの展示をブリヂストンで見て、芦屋、京近美でいい回顧展を見て、随筆読んで、気づけばこれまた大好きな画家&エッセイストになったなあ。

岸駒 寒山拾得図 敦賀市立博物館
どう見てもおばさん二人。ネックレスもってサンダル履いたのと可愛い靴のと。
いやー、ほんまにいてはるよ、こんなひとら。

わからんのがこれ。
与謝蕪村 寿老人図   なんで片方の胸をはだけるかなあ。誰得なんだ。

祇園井特 美人図  でたーっUPで顔が大きいというより、大顔なんだろうなあ。

祇園井特 墓場の幽霊図 福岡市博物館  おお、久しぶり。これは数年前のおばけの絵の展覧会で見た。
元々は吉川観方コレクションのあれでしょう。

祇園井特 達磨図 奈良県立美術館  むーっとしてるのは別にいいんだけど、歯の出る口は不動じゃないか。ちょっと因業そうにもみえる。

長沢蘆雪 老子図 敦賀市立博物館  しょぼんとしてる。そんな落胆したまま牛に乗って去っていくのか…

明誉古磵 七福神図 奈良県立美術館  先年、大和文華館でこの人の大回顧展があって、それで知ったが、とても面白い絵をかく画僧。
没後三百年 画僧古磵  当時の感想はこちら

最後の最後にマンテツきたね。よろづ・てつごろう。
萬鉄五郎 仁丹とガス灯 岩手県立美術館  「仁丹」がなんかもうエグイな。  
萬鉄五郎 日の出 萬鉄五郎記念美術館  南画風なのはいいが、なんだ、これは。虎のパンツ??
萬鉄五郎 軽業師 萬鉄五郎記念美術館  足技を見せる。盥に乗ってぐるぐる…これあれだ、「ゴールデンカムイ」16巻のヤマダ曲馬団でも出てた芸だわ。

ああ、なんかもう…
後期が楽しみだけど、本も三刷目というめでたさ。
負けないように頑張って見に行きます。
前期は4/14まで。
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