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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

「茶道具で花見」をする @野村美術館

四季折々の美しい風景を茶の湯に取り込む日本。
日常の中に四季への濃やかな想いが生きる。
先人たちの拵えたうつくしいものたちを見ようと野村美術館へ向かった。

イメージ (1856)
イメージ (1857)


桜の時季に来ていたので、花を見ながら行こうと木屋町通りを行った。






蹴上まで地下鉄に乗り、そこからねじりまんぽを通って、東山の庭園・邸宅地を歩いた。
ところどころの塀から花がのぞく。




南禅寺から水路閣へ向かい、そこから道を戻して野村美術館へ。




展示は前後期完全入れ替えと言うことで、また日を置いて後期にも行く予定。
今は4/21まで前期展。

応挙の絵から始まった。
嵐山春喜図 1765年、応挙33歳の作。ロングで風景を捉える。やや上方からの眺め。川が蛇行して描かれる。
嵐山は桜で華やいでいた。

砂張釣舟花入 銘・淡路屋舟  「天下三舟」の一。仲間には泉屋博古館、畠山記念館の所蔵する舟。
ああ、あれか、と形が目に浮かぶ。
こちらは存外大きめのもの。
この舟の添え状があった。今井宗薫から伊達正宗への書状である。
「持ち主は南坊という出家、むかしは一休寺にあった」というような意味のことが記されている。

伊賀梅花型香合  伊賀焼とは珍しい。しかしぼってりした形の上にやはりごてっと釉薬が載るのも悪くはなかった。
田舎風の梅饅頭のようでおいしそうにみえた。

古染付桜川水指  外には波が描かれ、見込みにし青と白の花が連続して描かれる。花たちは手を握り合って踊っているかのようでもある。

嵯峨棗の可愛いのがある。蔦蒔絵竹蓋置もいい。
絵高麗草花文鉢もいとしい。
「花」を表現しようと蒔絵、臙脂色などが使われ、それぞれの美がよく表れている。

草花貼交屏風 「伊年」印のあるものだが、特にそれだという確証はない。
対になるような設えだが、花たちはむしろ右が挑み左がいなすような配置になってしまった。
白紫陽花と白菊、白百合と桔梗、芙蓉と蔦…

鈴木其一 春宵千金図  吉原の中通の花を置いた辺りを花魁道中。
人々は花を見るのか遊女をみるのか。

黒地青貝桜蒔絵懐石具  この総道具が欲しくてならない。
真っ黒の地に桜が鏤められているのだが、金銀蒔絵に青貝で煌めいている。
よくよく見ると赤い花弁もある。本当に綺麗で可憐。
杓文字の背にも花が仕込まれている。
悉皆、花。
欲しかった。
この漆器には半開扇面染付向付が合わせられていて、それもとても愛らしかった。

佐野長寛 花陰漆絵食籠 「花」「陰」の文字が入る。朱色の柴と黒化した銀の桜と。
これは銀の黒化を予測しての拵えだと思う。

朱塗草花鳥彫長角軸盆  透かしが入り、花鳥の様子が浮かび立つ。
この手の物を見るといつもウィリアム・モリスの壁紙文様を思うのだった。

炉縁が二つ。
扇面桜蒔絵、花筏蒔絵。どちらも桜の只中の情景。

可愛らしい香合をいつくか。
紅花緑葉牡丹文香合  そんなに大きくはないが、中央からはみ出るほどに咲きこぼれる葉牡丹の彫りが豊かに見える。

仁清 色絵花笠香合  ああ、花笠なのか。宝珠も記されているのか。

乾山 槍梅香合  乾山の槍梅香合は他に畠山に可愛いのがある。
イメージ (1860)
ここのも愛らしい。

松枝不入 朝顔絵香合  漆器で中央ゆゆ下方に一輪のみ白い螺鈿の花が咲く。

紅毛結文香合  ワイン色の地に金で様々な花を描く。ワイン色の釉薬はなんだろう…
チューリップ、バラ、菊…可愛い。
イメージ (1859)


茶席の再現の設えがある。
華やかな集まりに見えたのは、やはり花尽くしにしているからか。
軸物は抱一の源氏紅梅図。
建水に桜皮紅葉漆絵というおもしろいものを使う。
取り合わせの妙。

はなやかな良いものをみた。
なお地下では狩野派の絵が並んでいるので、それはまた後日。

この後は霊鑑寺へ椿を見に行った。
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