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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

「明恵の夢と高山寺」展 前期に行く

中之島香雪美術館で「明恵の夢と高山寺」展が開催されている。
数年前に京博「国宝 鳥獣戯画と高山寺」展が開催され、記録的な大ヒット・大行列でえらい目に遭ったが、おかげさまで今回はそこまで混まずに楽しく拝見しましたわ。
当時の感想はこちら

それにしても高層ビルの中で国宝や重文の展示が出来るというのは、サントリーとハルカスとここか。大事に守られますように。

展示そのものは前掲のそれとあまり変わりはない。
ただ、今回は「夢記」を多く取り上げている。
いっそもっと出してくれてもいいと思うくらい。解説もよかった。
そして展示の構成とタイトルのつけ方がまたなかなか素敵なのだった。

・ 夢をみる 明恵という人
幼少期に母を亡くした坊やは仏眼仏母図を母上に見立て、更に見た夢こそ仏からのメッセージと受け取り、それを書き記すことに力を注いだ。

見た夢を記す、と言うのは明恵のほかにもした人は少なくない。
実はわたしも一時やってみたことがある。
ただ、明恵と違い、わたしも他の人もどうも書き記すうちに悪夢を見るように仕組まれているらしい。
それに負けてしまい、書かなくなる人もいる。
誰がそんなことを仕組むのかは知らないが、夢日記を書いた人に聞いたり読んだりするうちに、その推理が正しいように思えて仕方なくなる。
とはいえ明恵はそうではないらしく、ありがたくありがたく日記を記し続けた。
何十年もの間、倦むことなく。
信仰心とは強いものだ―――
資料を眺めながらそんなことを考えた。

釈迦阿難像  釈迦の傍らに美しい顔立ちの阿難がいる。控えるのではなく、寄り添う。
この絵を見た明恵は自分を阿難に置き換えたかもしれない。

わんこ、鹿などの彫像も来ていた。これは嬉しい。
可愛いなあ。間近から眺めてやはりわんこの可愛さにきゅんとなった。
sun359-1.jpg
可愛い喃…

鹿の像だけでなく、今度は村山コレクションから春日社寺曼荼羅、春日鹿曼荼羅なども並ぶ。
鹿は神仏と関わりが深いが、春日の鹿は元々は鹿島から来たことを改めて思う。


・夢のあとさき 明恵示寂
この章では鳥獣戯画と将軍塚絵巻が出ている。
前期は甲乙本。見慣れたウサギvsカエル、烏帽子猫などがいる。
瑞獣たちのデモンストレーションもある。
わりとゆっくりじっくりと楽しめた。

伝・探幽 戯画図巻  これが面白かった。いろんな人を時代性関係なしに一堂に集めて歌舞音曲で遊ばせるのだ。
明恵も中にいるのがいい。


明恵と言う一人の人が何を考え、信仰し、どう生きたか。
そのことをこの展覧会は見せようとしたように思う。
むろんすべてを把握しているわけではない。
だが、それでも丁寧に資料を集め、濃やかな解説をあげている。
つまり、明恵という人に近づこうということなのだ。
耳を切った肖像画、見た夢の記述、居た寺に集まったさまざまなものたち。
それらを通して明恵という一人の人に近づく。

後期には明恵にとって重要な意味を持つ仏画もでる。
そちらも行こうと思う。

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