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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

「女・おんな・オンナ 浮世絵に見る女のくらし」展をみる その2

続き。

5.化粧―よそおう
化粧道具が並ぶ。とても凝ったものである。

滝見風景彫紅板、 滝見風景彫白粉刷毛、滝見風景彫紅筆 国立歴史民俗博物館  こうした精緻な文様をこの小さな道具に彫りこむ…江戸の職人芸の精緻さはおそろしい。

鉄漿道具一式 伊勢半紅ミュージアム  手間のかかる行為を行うには道具がよくないとやる気が出ない。これも可愛い文様が入っている。

他に鼈甲の櫛なども。

6.娯楽―遊ぶ
花見、ひな祭り、芝居見物…江戸の女が何を楽しんだかがわかる。
広重、国貞の女たちが季節ごとの楽しみを享受する。

7.労働―はたらく
江戸の人々は基本的に勤勉だった。今のようなブラックな状況の労働も少なくはなかったが、生活に楽しみも確かにあった。

英泉えがく娘の生涯の双六である。



喜多川歌麿 料理をする母娘 大判錦絵 1枚 寛政(1789~1801)末期 38.2x25.2 神奈川県立歴史博物館  母は湯呑を拭きながら大根おろしをする娘の様子を見守る。

歌川国貞(初代) 江戸新吉原八朔白無垢の図 大判錦絵 三枚続 文政(1818~30)末期 37.3x75.0 神奈川県立歴史博物館  この「八朔」の日は白を着るわけだが、吉原には他にも「・・・の日」というのが多く、それが客寄せの一つにもなった。
しかし、いい太客がついていてその支払いをしてくれるならよいが、そうでないなら、遊女自身が身銭を切らねばならなくなる。
このことは石森章太郎(当時)の「さんだらぼっち」にも描かれていた。

玉蘭斎貞秀 於竹 大判錦絵 三枚続 嘉永2(1849) 37.0x76.8 回向院  いわゆる「於竹如来」である。こんなに美人に描かれたのを見るのは初めて。

歌川豊国(初代) 『絵本時世粧』上之巻 色摺半紙本 2冊の内 享和2(1802)刊 21.6x15.1 国文学研究資料館  口入屋の様子。桂庵。これを見て実は伊藤晴雨「地獄の女」をちらっと思い出していたりする…

8.結婚・出産・子育て―家族をつくる
まあ色々あるわな…

歌川国芳 婚礼色直し之図 大判錦絵 三枚続 天保14~弘化4(1843~47) 34.7x71.3 東京都立中央図書館特別文庫室  偶然かなんなのか、花嫁と介添えの女の顔部分が剥落している。これは元の持ち主がこすったのだろうか…

三行半の現物もある。

豊嶋治左衛門、豊嶋弥右衛門 撰 『名物鹿子』上 墨摺 3冊の内 享保18(1733)刊 22.7x15.9 早稲田大学図書館  いわゆる「中条流」の看板が描かれている。川柳もある。
「覚悟して来て おそろしき 水の月」
堕胎業である。この行為を描いた絵は随分前にたばこと塩の博物館で国貞の描いたのを見たことがある。

歌川国貞(二代) 御誕生 田舎源氏須磨の寿 大判錦絵 三枚続 慶応3(1867) 34.7x70.9 東京都立中央図書館特別文庫室  江戸紫の美しい装束の光氏。女たちは赤紫や水色の着物。そしてそれぞれ花が描かれている。

歌川国芳 山海名産尽 紀州鯨 大判錦絵 1枚 文政(1818~30)頃 37.5x25.6 公文教育研究会  鯨の潮吹きで他の魚も飛んでいるのがいかにも国芳らしい面白味。

9.教育―まなぶ
人々の教育熱心さは都市部で特に高かった。

歌川国輝(初代) 湯島 音曲さらいの図 大判錦絵 三枚続 安政5(1858) 36.9x75.4 公文教育研究会  大きな画面いっぱいにおさらい会の前のわいわいがやがやがよく描けている。ごちそうを食べる群もあれば、また稽古したり…
土瓶に白椿の絵が入ったものを持つ女が妙に印象深い。
鼓の皮を温める人もいる。お菓子を食べる子らもいて、本当ににぎやか。

10.色恋―たのしむ
春画をあつめている。二階奥のアルコーブにあり、監視が二人いた。
成人してるので喜んで見に行った。
知ってる絵が結構多かった。

葛飾北斎(葛飾派) 絵本 つひの雛形 折帖錦絵 1冊 文化9(1812) 26.5x39.0 浦上満氏  事後の夫婦の眠る姿をおおらかに描く。
団扇には「弁慶と小町は馬鹿だ なあ嬶」の川柳。この絵は杉浦日向子「百日紅」での模写を見たのが最初だった。

司馬江漢 『艶道増かゞみ』 墨摺半紙本 1冊 明和6(1769)序 20.0x15.0 国際日本文化研究センター  じいさんばあさんの久しぶりの情交だが…これを見て岸恵子の小説「わりなき恋」を思い出した。そう、準備は大切なのだ・・・
もうこの頃にはばあさんの・・・腺は枯渇しているだろうし…
「新枕の時よりうけにくい」の言葉がせつない。

河鍋暁斎 はなごよみ(正月、四月、七月)  月次の楽しみにかこつけての情交を延々とだね…

杉村治兵衛 欠題組物(若衆と遊女)  あら。のぞかれている…

豊国(三代)『正写相生源氏』上巻  豪華本での田舎源氏。御殿女中と仲良し中。屏風絵も立派。

歌川国貞(初代) 『花鳥余情 吾妻源氏』上巻 色摺大本 3冊の内 天保6~12(1835~41)頃 国際日本文化研究センター  柏木が女三宮のそこへ手を差し伸べる。一方例の猫たちは猫たちで…

歌川国安 十六夢左支 間倍判錦絵 1枚 天保(1830~44)頃 国際日本文化研究センター  16パターンの行為。「~ざし」という共通語でまとめている。
「いもざし」「くしざし」「うしろざし」「おこころざし」…
丑三つ詣りをする女を二人がかりで、というのは「人を呪わば▲二つ」の実行かもしれない…
ほかに「しのびざし」「かんざし」「たぼさし」などなど。
女同士の行為も含まれていた。千鳥。

勝川春潮 好色図会十二候(正月、四月)  春の陽気を楽しみつつ、のんびり最中。
幸せそうなのを見たところで終わる。

面白かった.。
こういう展示もいい。

入れ替え後も楽しみ。 
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