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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

文字を語る 白鶴コレクションにみる漢字造形の変遷

東灘アートマンスの始まっている最中、白鶴美術館へ登った。
イメージ (2362)
古代の文物に刻まれた文字から、日本の中世までに描かれた仏画や絵巻の文字をピックアップした展覧会だった。

青銅器に刻まれた文字をみる。
とはいえこちらはその古代の亀甲文字も中国語も読めないので、研究・解読された言葉を見るばかりだ。
今回は殷のは一つだけであとは西周のばかり。奉納ものが多く、そうした需要での制作ということを知る。
他にもこれを所蔵する理由と言うのも知る。

象文卣(ぞうもんゆう)案外ゾウさんがどこにいるかかわかりにくくもある。
この当時既にゾウさんは中国大陸にも来ていたようで、出光美術館の青銅器にもゾウさんがのしのし。
ゾウ使いも一緒というのがある。

イメージ (2363)

賢愚経甲巻 本当なのかと思うほどに白く綺麗な紙にいい字が載る。これはマユミの和紙。
和紙はやはりつよい。保たせ方にもよるだろうが、今の紙ではこんなに長くは保たないそうだ。

わたしの大好きな白石蓮台も出ていた。以前のツイートから。

ところでこの白石蓮台、ここにも文字があり、呂景により「国の繁栄と儲宮(皇太子)の幸を祈る」という意味のことが書かれているのだった。
セルロイドのフィギュアぽいのが可愛いが、これもまたこうした意図を込めて作られたものだった。

高野大師行状記 四巻分が出ていた。全面ではないが、なかなか見れないので嬉しい。
巻数ごとに執筆陣が違うことが記されている。仁和寺関連の人々。絵は金岡有康。
・波間に龍が出現 ・恵果和尚 ・虚空に文字を書く大師 ・川越しに書いた字が寺の扁額になる

敦煌の莫高窟から出たものがあった。
映画「敦煌」で莫高窟の仏画を描き続ける柄本明の演技が怖すぎて、いまだに莫高窟の仏画を見ると「こわ…」となる。
薬師如来画像 929  昔は本当に痛切にすがっていたから信仰が広かったと思う。  
千手千眼観音菩薩図  やたらカラフルだが、やはり怖いのだった。

文殊菩薩図 伝・珍海 鎌倉時代  これは文殊少年で五髷。髪をかなり引っ張っているのがよくわかる図。

お経色々。
・法華経 巻第八(色紙経) 平安時代 金峯山伝来  明治に流出だろうな。色々と素晴らしいお経で、やはり平安時代のは派手で華やか。
・中尊寺経 平安時代 中尊寺伝来  銀文字。とても綺麗。
・二月堂焼経 奈良時代 東大寺伝来  入法界本である。善財童子の旅。銀文字の美。焼けたことで色が留められた。
素晴らしい美。
「法身遊行 十方見諸 如来菩薩」という文言が目に残る。

青磁日月花生 元から明代  さすが濃い色。胴に八卦が。中国のこの時代の青磁の濃さ、好きだ。

三彩詩文枕 金代  これも以前から何度も見ていて詩文を写していたと思ったが、見当たらなかった。
イメージ (2365)
月明
池四面垂楊柳涙
濕衣襟離情感𦾔人
人記得同携手口
従来早是不廊溜悶
酒児渲得人来痩睡
裏相逢連忙先走只
和夢裏厮馳逗

常記共伊初相見対
枕前説了深又願到得
而今煩悩無限情人
観着如天遠■
好事間祖離愁怨似
梢得一口珠珎米飯嚼
却交別人嚥

中呂宮 七娘子


文字入りのやきものは他にも。
文字天目茶碗 南宋  「福寿」などと字が入る。

文字への深い執着があった。

続いて新館の絨毯。
こちらはイスラーム世界のものを主に集めていた。
様々な意味などがあるのだろうがやはりよくわからない。

チューリップだけでなく他の花も文様化されている。
わたしの好きな故事を描いた絨毯も出ていた。
イメージ (2364)
下から上へ物語は推移する。

12/8まで。
絵などは展示替えがある。
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