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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

富野由悠季の世界展に行く その1

兵庫県美術館で富野由悠季の世界展が開催されているが、もうすぐ閉幕と言う今になってようやく行けたが、3時間ばかりいて、そんなので終わるはずないという状況になった。
とりあえず少しずつ挙げて行こうと思う。

イメージ (2428)

安藤忠雄のコンクリ打ちっぱなしの壁面にプロジェクションマッピングとして数々の映像が浮かび、そこに主題歌がかぶさってゆく。とてもいい出迎えだった。

富野監督はお父上が与圧服の開発などされるのを目の当たりにして育ち、1941年生まれの子どもとしては例外的なまでに宇宙への関心も高く、憧れも強いお子さんだったそうだ。

イメージ (2429)

その与圧服の現物レプリカや資料写真がある。
そうか、富野監督の父上はテム・レイ技師なのか、と短絡的な納得をする。

若い頃に描いた戦闘機や宇宙関係の絵が抜群にうまい。
マンガもあった。絵の描ける演出家なのだ。
そして虫プロ入りし、やがて高畑勲・宮崎駿と言った人々とも共働する。
富野監督は高畑さんの影響を受けたと公言する。
「どこかだろうか」と思いつつ、展示を見るうちにところどころに納得がゆく。

初期作品として絵コンテ作品のアトムが紹介される。
やはり始まりは東映か虫プロかだよなあ。

富野監督の初期作品3作がある。
海のトリトン、無敵超人ザンボット3、勇者ライディーンである。

トリトンは羽根章悦作画監督の素晴らしさが目に残る。そしてあの素晴らしきオープニング。

わたしはトリトンはアニメから入ったので、後に手塚のマンガを読んで逆に仰天した。
「えっ!トリトンこそがポセイドン一族にとって致命的な敵だったのと違うのか」ということである。
つまり富野監督は手塚が考えなかった・描かなかったラストを創造したのだ。

トリトンのせいで憐れなポセイドン一族1万人は全滅。
ショックだったなあ。

後年、イデオンでキャラ全滅と言う史上初の物凄いことをやってくれた富野監督だが、既にこの時点で立ち位置が変われば善悪も変わるということを子供らにみせてくれていたのだ。

そしてそれはザンボットも同じ。
こちらは宇宙人の末裔一族3家族が地球を守ろうと戦うのだが、地球の誰からも理解してもらえないのだ。
挙句は主人公の少年のガールフレンドの身体にそうと知らず爆弾が埋め込まれ、基地に収容した少女が大爆発を起こす。
映像では丁度そのシーンが流れていた。
わたしは本編は再放送で見たのだがあれは中3だったと思う。
とにかくもう無惨でどうにもならない。懸命に戦えば戦うほど地球の被害は大きくなり、人には怨まれる。
一族の者たちはどんどん死んでゆく。
破天荒な金田伊功の動画で笑えるシーンもあるが、もう本当に救いようがない展開になる。
作画はキャラ設定だけ安彦さんで監督は別人なので回によってクオリティがばーらばら。
最終回の敵との対話の情景動画も出ていたが、悲惨さが身に沁みる。

話は違うが藤田和日郎「うしおととら」で世間の人々がうしおの記憶をなくし、うしおの孤独な戦いが続く話があるが、あれを読んだときザンボットの神一族の孤独な戦いを思い起こしたのだった。

勇者ライディーンは当時ブームのオカルティズムに則った作品だったそうだ。
これもわたしは再放送からのクチなので、当時の流行を知らない。ただ、ライディーンの顎のしゃくれは有名で、小学生は顎のしゃくれた人をライディーンと呼んでいた。更に中学に上がった頃にYMOの名曲「ライディーン」が流行し、わたしは混乱した。

フェードインという単語も、やはりいまだにライディーンの様子が浮かぶ。
物理的にはおかしいのだが、まぁあまりつっこんではいけない。
この作品にはプリンス・シャーキンという仮面の美形がいる。
安彦さんの作画が素敵なのでシャーキンのファンと言う女子も多かったそうだ。
安彦さんがライディーンのファンクラブ用に描き下ろした素敵な絵は「安彦良和画集」で初めてみた。
そして今回その現物を見たわけだが、敵のガンテの迫力におおおとなり、更に安彦さんの作画の魅力の一つ・腿の確かな筋肉にもときめいた。
イメージ (2430) イメージ (2431)

今回知ったが、富野監督は諸般の事情で無念の途中降板になり、あとは長浜監督が引き継いだそうだ。
わたしはそこまでは知らなかった。

続く。
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