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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

東京の郷土資料

郷土資料館・歴史博物館というのは、考古品とその地の時代時代の資料などを展示する場である。
日本の歴史の中で、庶民が生活環境を大きく変えたのは、近代に入ってからだと思う。
明治、大正、そして戦後。
それ以前の近世は生活レベルにおいて、中世と大差はないらしい。

今月、都内で偶然三つのそうした資料館を回った。
ていぱーく、四番町歴史資料館、渋谷郷土博物館である。
その以前には、江戸東博、深川江戸資料館、新宿歴博などに足を運んでいる。

江戸開府前は豊島氏が居住したり、大田道灌が江戸城を築いたりとかいう話くらいしか、聞いていない。
せいぜい八犬伝の話に現れる結城の合戦などが記憶に残るくらいだ。(土地勘がないので錯誤もあるだろう)

だからと言うわけでもなかろうが、これらの館に所蔵されているのは考古資料と、一足飛びに江戸時代の遺物と近代資料ばかりになる。
今回は三つの館蔵資料からの話。

四番町は麹町である。
麹町と言えば武家屋敷。
番町皿屋敷の舞台、明治には有島邸があり、その向かいに鏡花が住む。
ここの資料館には江戸城の写真などがたくさん収蔵されている。
千代田区だから当然かも知れない。
そしてこれらは民間からこちらへ寄贈されたりしているのだ。

私がここで見たものは、旧幕時代の記念撮影と、戦時下の生活物品などである。江戸城のあちこちが写っていて、現在の皇居とは違うような感じがある。
上野彦馬といった有名人の手によるものかどうかは知らない。
しかしこの時代、撮影そのものがたいへん珍しいのだから、調べれば何かがわかるだろう。(なにしろ二時間くらいかかったそうだ)
そういえば、「竜馬暗殺」で皆で記念撮影するシーンがあった。
でも撮影失敗、写真は残らなかったという字幕が入る。

渋谷の博物館は國學院大學のすぐ近所である。
さすがに渋谷なのでハチ公と東急とが資料としてあがっている。
それと同潤会とが。
面白かったのはジオラマ。
照明の加減で朝から夜中、一日を演出する。
舞台は渋谷駅前。ちゃんと東急ストアがあり、電車がビルの中をゴトンゴトン走る。市電もある。駅前には果物屋さんやカフェもある。
かわいくて、うれしい。健全さが活きていた時代なのか。

img155.jpg


写真はハチ公像の除幕式の模様。
考えればハチ公には色んなパロディがある。谷岡ヤスジにはド忠犬ハジ公、さだやす圭だと狂犬ハチ公(と呼ばれるキャラ)いっときFAXがきちんと行くか心配で見守る人のことを忠犬FAXとも呼んだようですが。
上村一夫の「凍鶴」で、仕込みっ子つるが毎日わんこの歩くのに並ぶ。それがハチ公だったと言う話があった。せつない物語だった。

都市生活の一室を再現しているコーナーがあった。
木の冷蔵庫がある台所、ミシン、ちゃぶ台、アイロン、映画雑誌。
小ぢんまりした暮らしの匂い。
以前新宿歴博に再現された家には、ラジオがあった。
広沢虎造の次郎長が流れていた。
昭和初期、虎造の人気は絶頂だったろう。
明大ラグビー部の名監督・故・北島忠治の回顧録の中で、試合に勝ったご褒美に、独演会を虎造にたのみ、大学の寮かなにかに呼んだところ、近所中の人々が押しかけてきて、てんやわんやになったと言う話がある。人気のほどが知れるなあ。
実はわたしも、新宿で聞いた直後に図書館で虎造を借りた。
そして今ではCDを持っていたりする。

やっぱり暮らしの不便さと言うのは困る。
ライフラインは発達してゆかねば困る。
その歴史と未来とがていぱーくで展示されている。
これらは東京の、と言うより近代日本の遺物なのだが。

ていぱーくのていは逓信のていだろう。
郵政も電信電話もみんな発足当時は逓信省の管轄だったのだ。
東京の京橋に電信電話発足の地碑がある。
以前は10/22が電電記念日だった。今は特にどうと言うこともない。

郵便の歴史は飛脚便に始まるのかどうか。
とにかく飛脚のハコとか色々並び、明治政府以後の郵便の共通スタイルなどが展示される。
中でも面白いのは、ポストの変遷だ。
赤い丸ポストはレトロ趣味の最たるものの一つだが、活きているポストもある。観光地などで活躍するポスト。

それから電線。とうどう内で使用されるケーブルの実物展示。
FRP、ECO、色々。
これらの技術の進歩が現在の活況につながるのだ。

放送文化の展示もあるが、これらは愛宕山のNHK博物館や渋谷のNHKパークなどでもっと詳しく見ることが出来るだろう。
わたしが通りかかったとき、大画面で宝塚の舞台中継が映し出されていた。

過去から未来へ移行するモノたちを集めた資料。
夏休みの自由課題に選びたくなるような場所でわたしは遊んでいたのだった。
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コメント
郷土資料館はどこの町にもありますね、規模が大きかったり小さかったりするだけ。
新宿は面白いですね、常設展示を観るのに金を取り、企画展示を観るのはいつも無料。
遊行さんだと特別展ハーンなんかにいかれたのかな。
もう一つお宝が大学の博物館ですね。
東大にも早稲田にも明治にもありますが、研究成果最新のが反映される。
明治大ではダヴィンチの特別展をやるそうな、8/23-9/24、今日チケットを購入しました。
2006/07/25(火) 22:35 | URL | oki #-[ 編集]
okiさんの情報がありがたいです。
大学は早稲田はメルマガがくるのですが、他は縁がなくて。
実はわたし、消防博とか警察博とか大好きなんです。
明大にも行きたいですが、九月は関西も忙しいのです。
8/18~20都内にいますが、ウルトラマン―安彦良和―ディズニーという流れです。川崎の岡本太郎は諦め、芦花公園に行きます。

東大博は骨とか面白かったです。本当に見るべきものが沢山ありますよね
2006/07/25(火) 22:46 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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