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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

『室内』の52年展 山本夏彦の残したもの

山本夏彦を知ったのは、久世光彦の著作からだった。
久世光彦が『山本周五郎賞』を受賞してお祝いパーティがある。
その二次会のバーのカウンターで、俳優Yと俳優Kの会話が久世光彦の耳を打つ。
「あそこにいるご老人はどなたでしょう」
「みんなから山本さんと呼ばれてますね。・・・あっ」
「あっ そうか、あの方が山本周五郎さんですね」
久世光彦はひっくり返ったそうだ。

二人の共著がある。
なかなか面白い内容だった。
<昭和>という時代にあくまでもこだわり続けた二人。


その山本夏彦が編集していた雑誌『室内』。
INAXギャラリー大阪で始まったばかりの展覧会。
わたしはその会場内に、いる。
http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_000465.html
コラムニスト・山本夏彦は編集部員の教育にも熱心だったようで、礼状の出し方についても指示したものを書き残している。

山本夏彦にしろセツ・モードセミナーの長沢摂にしろ、自分のスタイルを貫き通した一生を送った人は、厳しい目をしている。
だからこそ八十歳を越えてもその世界の最前線にいたのだろう。

会場の壁を埋めているのは『室内』615冊の表紙である。
52年間続いた雑誌。
中で気に入ったのがこの暖炉の表紙。
P0209-1.jpg


イラストレーター五味太郎氏のエッセーがパネル展示されていた。
毎月『室内』にカットを描き続けたことの回想。
しかしその数も、ある月は10点、違う月は7点、別な月は20点だったりしたが、延々と描き続けたこと、そしてある日雑誌がその使命を終えたことを電話で告げられたとき、<潔さ>を感じたことなどが、心に残る文章で綴られていた。
いい話だと思った。

P0210-1.jpg

会場には大工道具も並んでいる。
鉋やくぎ抜き、金槌などなど。それから椅子がある。
椅子の実物と、椅子のデザインノート。

『暮らしの手帳』同様、この雑誌も消費者の目線を上滑りすることなく作られた雑誌だったのだ。
わたしは雑誌を殆ど読まないので全く申し訳ないことにこの『室内』を知らなかった。
惜しいことをした。
読んでいれば部屋の片付けも多少は出来るようになっていたかもしれない・・・。

展覧会は大阪INAXギャラリーで11/17まで。
その後名古屋と東京へ巡回する。

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コメント
こんばんは。

何を隠そう
山本夏彦氏の大ファンです。

http://vermeer.jugem.cc/?eid=162
2006/09/16(土) 23:26 | URL | Tak #JalddpaA[ 編集]
Takさん こんばんは

読ませていただきました。おおおおお、ですね。
いちばんウケたのは 

できない相談「話しあい」

これでした。
わかる~~わかるぞ~~という気分です。
2006/09/17(日) 01:08 | URL | 遊行 #-[ 編集]
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