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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

川柳で楽しむ浮世絵

ガーデンプレイスからハチ公バスでたばこと塩の博物館へ。神南郵便局で降りててくてく。
ごきげんさんで『浮世絵と川柳』見たのだ。
浮世絵と川柳は江戸文化の粋だなーと思う。
たばこと塩の博物館は以前からたびたび浮世絵展を開催しているが、今回これまた楽しいコンセプトなので、お客さんもたくさん来ているようだ。

川柳は割りと好きだけど、今では意味の通じないものも多い。今回使われているのは『誹風柳多留』に収められている句がメイン。
既に行かれた方から「この句が気に入りました」といくつか教わっていたけれど、わたしはてっきりそれを『末摘花』あたりからのかしら、と勘違いするようなソコツ者で、会場で自分の勘違いを「アララ」と一人で照れたり。・・・はっはっは、たのしいなぁ。
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今回使用された川柳を集めた『句集』を渡された。解説付きで、浮世絵も少し載せられているし、類似句もある。丁寧だなー。これを読むだけでもかなり楽しい。
大体江戸時代は完全に安寧な時期に入ってからは、文化が極度に高まって、シモジモまでみんな江戸的教養が身についていた。
滑稽の観念も江戸の産物だと思う。
粋。江戸のイキも上方のスイもこの時代に生まれている。
それが明治維新でバッタリなのだから、近代化というのは文明向上であっても、文化衰退なのかもしれない。

広重の『東海道五十三次』も風景の美とか色彩・形容に感心するのもよいが、その画面で<ひとびとが何をしているか>を見ると、これまた違った感慨が湧いてくる。
そしてそこに滑稽味を感じれば、川柳とのコラボレートがいよいよ楽しくなるのだった。

そういえば今は亡き杉浦日向子の『風流江戸雀』は、やっぱり川柳を使っての掌編マンガだった。

わたしが気に入った句と、それに合わせた浮世絵はこんなのだ。
「三階は 敵も味方も 入り乱れ」
楽屋ですね、三階さん。立役らがわいのわいの忙しそうなのがよくわかる。絵も右往左往したり、将棋さしたりしているのや、化粧するのを描いている。
お芝居がもうすぐ始まりますよ、と頭取が走ってくるのが見えるようだ。
どうもやっぱり歌舞伎が見たくなってきた。

「勘平は しの字の札を 先に取り」
これは忠臣蔵。勘平腹切からの句。誤解と思い込みから勘平は腹を切ってしまう。でも誤解も汚名も消えて、命も消える間際に義士のメンバーに加えてもらい、その証拠の仮名の字を選ぶなら「し」だろう、という句。

今回色んな句や浮世絵を見たが、絵の方はわりと見知ったものが多かった。
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「いい日和 梅から亀へ おし廻し」
これには広重の亀戸梅屋敷の絵が当然あてられている。というより、この屋敷があるからこの句も生まれたのだ。
わたしも亀戸まで梅を見に行った。そして帰りに名物のわらび餅かなにかを食べた。
気分は江戸時代だったなー。
そうそうこれは特別展だが、二階の企画展にも面白いものが出ていた。
見世物関係の浮世絵だ。
明治になってからの暁斎『古今珍物集』 博覧会に出品されたものたちを活写している。
えらそーな鯱、どう見ても宇宙船タカアシガニ号、へんな孔子像、ペンギンくらいかぶってまいそうなオットセイ・・・また、煙草入れで拵えた細工見世物の竜虎とか、竹で出来た獅子・その名も<おそろししのけだもの>、孔雀の見世物の孔雀茶屋、国芳の生人形などなど。ここら辺の見世物関係の浮世絵も大好きだ。

ところで今回東博にも出かけたのだが、そこで広重の五十三次を見た。永谷園のお茶漬けのカードにもなっていた国民的人気浮世絵シリーズだ。
子供の頃、東海道中膝栗毛とこの五十三次とがごっちゃになっていた。
今でもついつい五十三次の絵を見ると、ここでやじさんきたさん何をしてたっけと考える。
これは五十三次ではないがええ絵だと思ったもの。
去年中右さんのコレクションで木曾街道のものすごい雪と谷の作品を見たが、これもたいへんよいと思う。それで、たばこと塩の博物館から遠く離れた上野だが、一枚だけゲスト出演ということで。
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他にたばこと塩の博物館の一階ロビーでは麦藁細工の展覧会もあった。
14日まで。img623.jpg

わたしはこんな工芸品が大好きなのだ。大森にこんな手工芸があったとは。今では全国で城崎にしか残らない。わたしがもっている小物入れもバネのからくりでキリリ-ンと綺麗な音を立てる。可愛くて大好きだ。書類挟みもある。
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