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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

ピカソとモディリアーニの時代

リール近代美術館所蔵品で構成された『ピカソとモディリアーニの時代』展を見た。
既に東京では半年くらい前に展覧会があり、わたしは大阪で待っていた。
キュビズム、シュールレアリスム、抽象画がメインなのだが、実はニガテなのだよ、わたし。
アタマで理解しようとするからダメなのか、わたしの感覚がついてゆけないからダメなのか。
突然それがどうしたのだという気持ちになるので、いい観客ではないのです。
何をどう見るのかが、よくわからないから面白がられない。
やっぱりわたしは古美術から近代までですか。
(その近代に上記のものが生まれているのだぜ)
展示作家のうち現存はアルチュール・ヴァン・エックのみ。
後は皆さん故人。故人、と書けるくらい近代の人々。

100点を越えて展示されているうちの10点ばかりが気になった。
すごく、偏っていると思う。
しかしそれでもいい。気に入った作品のことだけ書こう。

ジョルジュ・ブラック『家と木』 キュビズムで構成された家と木が描かれてるけど、見ようによっては腕で顔を隠しているようだ。
ほら、こんな風に。img742-1.jpg


ピカソ『魚と瓶』 その魚が可愛い。へんなこと言うけど小学生の気分でこの魚を写生(模写)したい感じ。そんな気分が湧く魚だった。

24歳のモディリアーニが描いた『若い女の肖像』 エゴン・シーレの描く女のように見えた。髪形も不思議だ。アニメでしかありえなさそうな髪型。そっと<エレ様>と呼んでみる。そんな髪型。

目を塗りつぶすようになった頃の彼が描いた『バイキングのエッゲリング』
 実に大きな目でウルトラマンのようだ。全部青色。ここからビームが出そうな気がする。バイキングの末裔は宇宙人だったのか・・・

『肌着を持って座る裸婦』 健康的な小麦色の肌を隠す(隠し切れていないし、もしかすると隠す気はないのかもしれない)肌着を持つ手の位置がとてもいい。胸そのものもいい。ふっくらした手。とてもいい。
img742.jpg


ユトリロ『サン・ルイ・アン・リル通り』 ラルクアンシエルみたい。L Arc En Ciel それにしても細い道に建物がびっしり。これがパリのどの辺りにあるのかがよくわからない。しかしわたしは何もない空間より詰め込みのほうが好きだから、これでいい。

ルオー『座るモデル』 緑と赤っぽい黄土色。日当たりのよい所にいるのか裸婦が向うにいる。

キスリング『ジョゼット』 ボタンだらけの赤い服を着た丸顔の女。
わたしはキスリングの女が好きだ。これが何故かリストに載っていなかった。

クレー『飲み込まれた島』 去年回顧展を見てから、クレーには少し興味が湧いてきた。何より色彩がよかった。薄青くてきれい。島の山の構成が□□なのだ。でも海に<飲み込まれ>ているので山の上にヒトデや貝や魚が一緒にいる。きれいなので絵葉書を買った。
img743.jpg


アンドレ・ボーシャン『イチゴ摘み』 ピンクのワンピースを着た二人の少女が森の中へイチゴを摘みに行く。木の洞が人の形に見える。不気味な影。もしかすると正体の知れない存在なのかもしれない。
怖い絵だと思う。諏訪のハーモ美術館で素朴派の作品をたくさん見たが、そのときも言葉に出来ない不気味さを感じた。
イチゴ摘み・・・イングマール・ベルイマン『野いちご』を思い出す。
‘40・・・その時代は・・・・・・・

ガートルード・オブラーディ『野外音楽堂』 初めて知った画家だ。’79年か。その頃わたしマンガ読んだりこんな公園で遊んでいたな。細かい色遣いがいい。あれ?画家の没年'70になっている。死後の作品なのかっ。いや違う、たぶんどちらかが間違っている。

ルイ・ヴァヴァン『トリアノン』 正面図。平面ぽい。ちょっといろいろな事を考える。

最終日の最後の時間に行ったのだが、繁盛していた。連日こんな感じだったらしい。趣味からは少し離れているけれど、出てきた甲斐はあった。
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コメント
ピカソとモディリアーリといいつつ、あまり二人の作品は展示されておらずほかの作品のほうが面白いという変な展覧会でしたね。
苦手ですか、遊行さん、僕なんてこの時代の写真が出てくれば泣けてきちゃう。
はろるどさんのところでオルセーの展覧会は写真が多かったというのでいつ行こうか思案中。

岡本太郎はだめですか、けど父親の一平の漫画なら楽しめるでしょ。
最近BE TAROなんて言葉が出てますが岡本太郎なら笑ってBEYOND TAROだろって言うでしょ。
バタイユに傾倒し、ニーチェ的自己超克の思想を持っていた人ですから。
2007/02/09(金) 22:07 | URL | oki #-[ 編集]
遊行七恵さん、こんにちは。
いつもながら楽しんでますね~!
って云うか、記事を読んでいると何故だかうきうきしてきますよ。
クレーは好きですよ。
まだ絵にほとんど興味の無かった頃、クレーのカレンダーを貰って、その色彩に少し心惹かれたことがあったのですよ。
2007/02/09(金) 23:30 | URL | sekisindho #7JPwz3bk[ 編集]
okiさん こんばんは
>僕なんてこの時代の写真が出てくれば泣けてきちゃう
わたしもですよ、わたしアールデコとモダニズムが好きなんですから。エコール・ド・パリやジャン・コクトー周辺大好きですし、聴く音楽もラヴェル、サティ、ストラヴィンスキー、モーリス・ジョーベールですもの。

今回のオルセーは写真が素晴らしかったです。それと幻想絵画ね。でもとにかくものすごい大混雑らしいです。がんばってください。

太郎ちゃんはね、学生時分毎日見てました。太陽の塔。あれ見ないと学校行けない。だから親しみはあるけれど、理解から遠いんです、わたし。人間太郎はいいけど、みたいな感じです。それは建築で言えば、人間安藤忠雄は好きだけど、作品に批判的なのと同じなんです。嗜好の違いとしか言いようが出来ないのですよ。

太郎と一平とかの子とはそれぞれいいと思います。全員まったく違う。太郎ちゃんは文がいい。

ああ、くどいこと書いてしまいました。
要するにわたしは抽象観念から遠く離れていて、眼に見える自分の美意識に沿ったものしか受け入れられない、狭小なアタマなんです。
2007/02/09(金) 23:30 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
sekisindhoさん こんばんは
クレーは色彩が綺麗だと思います、わたしも。
時々あんなスカーフが欲しいなとか考えます。
バウハウスで教授だったことにも関心があります。
この絵を見てたら、小学校のときセロファンと絵の具で作ったジオラマを思い出しました。
また作りたいです、そういうのを。
2007/02/09(金) 23:46 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
ジョルジュ・ブラック『家と木』
これを見る事ができただけでも、行く価値があったを展覧会でした。
モディリアーニ好きとしては、モディリアーニもよかったですよ。

当時、東京では六本木で「クリーブランド美術館展 女性美の肖像」をやっていて、ちょうど対になるような感じでした。

昨年、「美の構成学/三井秀樹」(中公新書)を読みました。前半の後ろ半分はバウハウスの話でした。
この本、おもしろかったです。お薦めです。
2007/02/10(土) 00:16 | URL | 鼎 #PgtEBqSc[ 編集]
鼎さん こんばんは
『家と木』はよかったですね。でも見てる視線が違うかも(笑)
モディさんも良かったです。明日、国際美術館で眸ありのモディさんの裸婦見てきます。大阪コレクションズ。
ピカソの版画も見てきます。

ああ、クリーブランドの・・・あれはなかなか好きな作品が多い展覧会でした。
それと本また探します。因みに大阪工芸高校はバウハウス風です。
2007/02/10(土) 01:10 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
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