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美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

わたしの好きな洋画の少女

美少女展を開くことにしました。
lapisさん千露さんに続く第三弾…と言いたいところですが、お二人が純然たる西洋の美少女を選ばれたのに対し、わたしは例によって多少のずれがあります。前回の美少年展も日本画から呼び出したようなわたしですから、今回もなるべく近代絵画から、ということで集めてみました。
古典的な泰西名画の美少女たちは、お二人の集められたところに尽きると思います。
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グルーズ『少女の顔』 ラインナップの中でも時代的に一番昔のものだけに、純然たる美がある。グルーズの描く少女たちは純粋に美しい。

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ピサロ『麦藁帽子の田舎の少女』 背景に違和感なく、そこにいることを感じさせる少女。静かな眼差し。この少女はこれから大人になり、やがて晩年を迎えることを、はっきりと予感させる。刹那的な美はないものの確かな幸せを予感させる。

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ミレイ『聖テレジアの少女時代』 なんとなく鬱屈のある表情で弟らしい子供の手を引いている。将来どんな美人になるのか楽しみな少女だが、俗世ではなく清らかな地の人になってしまった。

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トゥルイユベール『ハレムの女中』 女と言うにはまだ早いような気がする。しかし多分少女なのは今日までなのかもしれない。
両掌に包み込むと溶けてしまいそうな胸の美しさ。つぐんだ唇がほころぶ日は来るのだろうか。

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カサット『地図』 地図を眺める二人の少女の愛らしい額。ひっつめた髪、丸い額、熱心な眼差し。二人は地図の上に何を夢みているのだろう。

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コスタ『葡萄摘みの若者』 ラテン系の顔立ちの激しい美しさは、まだ眠っている。もう数年経てば止めようもなく、咲き乱れるだろう。

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ブーグロー『編み物をする少女』 ブーグローの中で、暗い画面の中に佇む少女は珍しいのではないか。唇よりもその眼差しに言葉が込められている。しかし言葉は封じられたまま、指先が換わってそれを紡ぎだす。

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岡田三郎助『イタリアの少女』 三郎助の少女は少し大人びている。彼の描く女性はどこかに幼さを残しているが、少女は彼女たちよりも、大人びている。

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児島善三郎『少女像』 どの国の少女かわからない。児島はパリに行ったが、'28、彼はこの少女を描いたとき、その国の言葉で話しかけたのだろうか。ふっくらした面立ち、腕、胴。少女の眼差しは石に刻まれたように、永遠に開いている。

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ルパージュ『登校』 この少女のまなざしに向かうと、なんとなく胸を衝かれるものがある。不可思議な少女。この少女に日常はあるのだろうか。なんとなく映画『悪い種子』を思い出す。

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ブレスロー『少女と白い犬』 実はこの少女の顔に見覚えがある。従妹によく似ている。その姉妹は姉がちひろの描く女の子のようで、妹はこちらに似ている。なんとなく楽しい。

最後にルノワール。
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『青い帽子の少女』ルノワールの描く人物は誰もが幸せそうに見える。この少女は温和で、幸せそうに見える。それが一番いいことだ。
見ているとわたしも嬉しくなってきた。

本当はゲインズバラの娘たちも加えたかったが、あえて避けた。
次は日本画の少女を選んでみたい。
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コメント
素敵な画像を多数見せていただきました。私にとっては保田龍門が1番ですが、今回の画像群も魅力的です。
2007/08/17(金) 21:53 | URL | yuyu-museum #-[ 編集]
遊行七恵さん、こんにちは。
偶然なのかどうかミレイの『聖テレジアの少女時代』とトゥルイユベールの『ハレムの女中』が続いて掲載されていて興味深かったですね。
成人したときの姿を予測させるような面白さを感じます。
少女ではないですが聖テレジアの弟もなかなかいいですね。
 
2007/08/19(日) 23:00 | URL | sekisindho #7JPwz3bk[ 編集]
実に通好みのラインナップですね。
本当に素晴らしいです。

私が選んだグルーズの少女はある程度寓意的な存在でしたが、
こちらの少女はまさしく現実を生きる少女といった感じがします。
>トゥルイユベール『ハレムの女中』
とても官能的な作品ですね。
蕾がほころぶ前のわずかな瞬間を描き出したいい作品だと思います。

日本画の少女たちも楽しみにしています。
2007/08/19(日) 23:17 | URL | 千露 #GyvMcuCk[ 編集]
大阪に帰ってきました。
☆yuyu-museum さん こんにちは
いざ集めようとすると、取捨選択に苦労します。
自分の好みが反映しすぎました。
でも楽しかったです。
なんとなく自分の傾向が見えました。


☆sekisindhoさん こんにちは
>成人したときの姿を予測させるような面白さ
実際ここに集めた少女たちのうち、一人を除いて全員の未来の姿が浮かぶようで、楽しいです。
>聖テレジアの弟
この子の手にはミカンがありました。
芥川の短編を思い出します。


☆千露さん こんにちは
通というかヲタというか。 sekisindho さんも気に入られたようですが、「ハレムの女中」の魅力は深いです。
彼女が将来どんな人生を行くのかがなんとなく気に掛かります。
「18歳でわたしは年老いた」女になるのかもしれない…
2007/08/20(月) 12:42 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
ご無沙汰しております。
こんばんは
素晴らしい「少女コレクション」ですね!
なかでもブレスロー『少女と白い犬』が、一番の好きです。
トゥルイユベール『ハレムの女中』は、京都の展覧会で見ました。一目見ると忘れられない印象的な絵ですね。

先日は、暖かいお見舞いのお言葉をいただき、ありがとうございました。
おかげで、随分励まされました。
ブログの方は、相当ペースが落ちるとおもいますが、今後ともよろしくお願いいたします。
2007/08/21(火) 23:49 | URL | lapis #e8.b9ePc[ 編集]
lapisさん こんにちは
>京都の展覧会で見ました
わたしもです。丁度あの頃はラファエル前派とロマン派の絵画に触れ始めた頃でしたから、強く惹かれたものです。

これからも大変でしょうが、本当にがんばってください。いつまでも通いたいと思っております。
2007/08/22(水) 13:43 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
ふふふ、素敵ですね。
メアリー・カサットは一時期傾倒(はおおげさかもしれないけど)してました。
こんなデッサンもあるんだ。
大人しさが原因で離れたような気もしますけれど、久々に会ってうれしかったです。
2007/08/23(木) 10:11 | URL | OZ #-[ 編集]
遊行七恵セレクション
七恵さん、これ、「美少女」コレクションですよね?
ふふふ、やはり「美少年」好みの七恵さん、少年の
面差しのある少女ばかりのやうな…
かなり偏向していると思いますよ~それでこそ、
「遊行七恵セレクション」、素晴らしい!
2007/08/23(木) 12:59 | URL | 山桜 #-[ 編集]
☆OZさん こんばんは
カサットにハマッておられたのですか、なんていうかその大人しさはやっぱり振り向けば「・・・いいねぇ」ですよね。
ほのぼのしている。
事件性がない絵にも時々会いたくなります。


☆山桜さん こんばんは
>少年の面差しのある少女ばかりのやうな…
ドキッッッッッ
・・・言われて見ればどうもそのような・・・山桜さんの眼力に心臓パクパクですよ。うーむ・・・よ・ま・れ・て・る・・・!!
2007/08/23(木) 23:16 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
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