FC2ブログ

美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

朝鮮王朝の青花白磁

高麗美術館、コウライではなくコウリョウと呼ぶ。
個人コレクターの所蔵品を年何回かの企画展で見せてくれる。
場所はバス停・加茂川中学のすぐそば、お土居が賀茂川沿いに見える。
『朝鮮王朝の青花白磁 清らかなコバルトブルーの世界』
mir429.jpg

この度の秋季展では、朝鮮時代(1392?1910)の青花白磁を展観いたします。
朝鮮王朝建国以前は、鉄絵や象嵌などを施した青磁が時代の主流を成し、やがて、粉青沙器(粉青磁ともいう)がその後を引き継ぎ、鉄絵や象嵌だけでなく、掻落や刷毛目、粉引など多様な技法を生み出しました。時代を経て変化するその姿は、俗に「白磁化」ともいわれます。
高麗から朝鮮へと移り行くその頃、すでに白磁は一部で生産されつつありました。朝鮮王朝の建国後まもなく、その本格的な生産体制は確立され、王朝終焉の19世紀末期まで連綿と発展しました。そのなかで重要な位置にあったのが、青花白磁です。
青花白磁とは、酸化コバルト顔料で器面釉下に絵付けをし、還元炎で焼成した白磁をいいます。中国の明や清から大きな影響を受けた朝鮮王朝では、最初はその模倣を試みていましたが、しだいに独自性を発揮し、多様な成果をもたらします。朝鮮王朝ならではの、温かみのある、豊かな感性を含んだ素晴らしい青花白磁が次々に生み出されていきました。そしてもっとも活発に製作された18世紀から19世紀にかけ、その存在は時代を司る確固なものへと昇華しました。
当館所蔵の青花白磁を一堂に展示するのは、およそ16年ぶりです。さまざまな趣をみせる、青花白磁の数々をご堪能ください。


わたしが朝鮮陶磁で一番好きなのは、高麗青磁である。それも11世紀後半から12世紀中葉が偏愛の年間。
そちらは安宅コレクションなどで堪能し、今回は近世の白磁染付を見る。
一階の展示室には狛犬のような霊獣が一対。その守る道を通ってガラスケースの中の白磁を見る。
案内どおり近世のものだから、見るうちにも図柄などに新しい感覚のものを見たりする。
わたしが特に気に入ったのは鹿図の壷。mir430-1.jpg

つがいの鹿は中国・朝鮮・日本共々めでたい図柄。この牡鹿の丸い目がいい。後から来た雌鹿は切れ長の眼。
特別鹿が好きと言うこともないのだが、陶磁器に描かれる鹿は大抵好きだ。
志賀直哉が編集した『座右寶』に選ばれた壷の鹿は「シカたのないロクでなし」と思わず悪態をつきつつ「かわいい--」と萌えを感じるような奴だった。
mir430.jpg


他にチラシでは壷からはみ出した龍の壷を見る。コバルト自体の発色は全て薄いが、決して悪くはない。静けさを感じさせられる。

この蝶のいる風景。瓶の形もいいがふくらみ部に蝶がいることで一層自然を感じる。ああすてき・・・
mir428.jpg

他にもよいものが多かった。しかしこの二点がいちばんいい。
機嫌よく二階へあがる。
こちらでは両班(ヤンパン)=王朝時代の上流階級の居間の室礼が再現されている。
薬研があり、わたしの憧れ・薬箪笥がある。
朝鮮の家具は本当に素敵だ。金具が蝶などの形なのがいいし、小さい抽斗が無限にあるようなところがすばらしい。
欲しくて仕方がない。
わたしは韓流ファンではないのだが、王朝時代の文物を観るのが好きなので、映画『スキャンダル』がよかったのを思い出した。あれは実際にその時代の文物などを使用していたので、たいへん豪華だった。

ベランダには大壷や人物像がいくつも置かれている。
庭園には石を刻んだ壁画で十二支の干支動物を人物にした作品が並ぶ。
こういうものがあるだけで嬉しい。
ところでここは以前泥棒被害に遭って、いくつもの名品を盗まれている。
大方は還ったが、まだ未発見のものもある。
一刻も早い返還を願っている。
関連記事
スポンサーサイト
コメント
このチラシの龍は 一体どうなっているのだろうと
思ったのですが、実はちゃんと壷に描かれているのですよね。
2007/12/04(火) 04:38 | URL | 一村雨 #-[ 編集]
こんばんは~(^^)
私、ずっと「こうらい」美術館だと思ってました・・・(恥)
教えて下さってありがとうございます。
冬の初めの空気をそのまま陶器にしたような爽やかさを感じますね。また訪れたいな~と思いました。
私も朝鮮の家具を見るのが好きです。
ポシャギの布細工の小物なども見ていると幸せな気分になれますね。
ちょうど今日、京都で友人と会って、三条通の韓国のお茶カフェ「素夢子 古茶家」に入ったので、その時に李朝の調度品を見る機会があり、タイムリーだな~と思いました♪
ここは「李青」とはまた別のお店なのですが、共通した雰囲気を持っています。(^^)
2007/12/04(火) 21:01 | URL | tanuki #s.Y3apRk[ 編集]
☆一村雨さん こんばんは
はみだし龍アンニョンハセヨの図、ですね♪
そうです。わたしが見たときは壷の中に封じられてました。
でも案外夜になったら・・・


☆tanukiさん こんばんは
フツーはコウライですが、ここはコウリョウだそうです。
司馬さんの文字で表札ってのがいいですね。
民藝運動で、この時代の白磁が日本人にも愛されるようになったわけですが、そんな背景関係なくいいものはいいですね。
>三条通の韓国のお茶カフェ「素夢子 古茶家」
素敵そうですね。
わたしは三条にゆくと必ずイノダに入ってしまいます。←習慣。
2007/12/04(火) 22:07 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
ここは大好きな美術館の一つです。

私がよくお邪魔する、朝鮮ものを得意としている古美術やさんは、高麗美術館の親戚にあたる方なんです。
ここの美術館にある、(今回も出てるはず、残念ながらまだ行けてませんが)白磁青画栗文壷は私が一番好きな壷で、ポストカードをうちのリビングにずっと飾っているんです。
あぁ、早く栗に逢いに行きたい!
2007/12/04(火) 22:45 | URL | #-[ 編集]
こんばんは
蝶の白磁、とっても綺麗ですね!
学生時代、高麗美術館の近くに住んでいたので、どこへ出かけるのにも加茂川中学のバス停を利用していました。何だか懐かしいです。
高麗美術館が泥棒被害にあっていたとは知りませんでした。
仰るとおり、少しでも早く戻って欲しいものだと思います。
2007/12/04(火) 23:01 | URL | lapis #e8.b9ePc[ 編集]
☆紫さん こんばんは
おお~こないだ手に入れられたあれですね。
お写真で観てもいい色合いでしたね。
ここは二度目なんですが、本当にいい感じです。
空間がとてもアットホームですね。
>栗
可愛かったです♪なんだかほのぼの系で。
クリスマスまで開催中ですよ。


☆lapisさん こんばんは
懐かしかったですか、そうですかあのご近所に。
賀茂川やそばの道が本当に素敵です。
閑静でいいですね。
>蝶
わたしは女紋が揚羽なので、蝶が大好きなんです♪

15店のうち10点は帰ったようですが・・・早く戻ることを祈ります。
2007/12/04(火) 23:13 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
こんばんは。
超!あこがれの朝鮮王朝、青花白磁!!
私もコウライと読んでいました。
名前は難しいです。
解説にはよみ仮名をヨロシクと思う日々です。
地元の染付け展に行かねばと心はやります。
北千住の橋の袂に石洞美術館というところがあるのです。

高麗美術館にもあぁ行ってみたい~~
身近に使っていた痕跡があるのが嬉しいです。
揚羽の刺繍縫い紋なんて、最高にうっとり柄です。
2007/12/05(水) 21:45 | URL | あべまつ #-[ 編集]
あべまつさん こんばんは
そりゃもぉわたしもコウライと呼んでましたよ、行って初めて教わったので、やっぱり行かないとわからんなーでした。
北千住、好きですよ。お買い物が楽しそうでした。
古いのも残っていていいですね~

>石洞美術館
名前の字面からしても面白そうですね。
>揚羽の刺繍縫い紋
あたしも欲しい・・・
2007/12/05(水) 23:19 | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2007/12/06(木) 22:11 | | #[ 編集]
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

フリーエリア