美術館・博物館・デパートでの展覧会を訪ね歩き、近代建築を見て周り、歌舞伎・映画・物語に溺れる日々の『遊びに行った日を記す』場所です。 

白鶴美術館の中国陶磁器 ―壽福の造形 明時代を中心に―

白鶴美術館の今年の秋季展は明代の中国陶磁を中心にしたものだった。
新館はペルシアの絨毯特集。
東灘アートマンスに参加すると割引。

駅からここまで割とあるのでいつも何かしら考えながら歩くことにしている。
そして白鶴美術館は自分にとっては定点観測地の一つなので、何の展覧会であっても必ず行くので、たどり着くまでどんな内容かすら知らないことが少なくない。
御影に残る近代建築の粋を極めた邸宅を所々遠くから眺めもって行くうちに妄想も固まり、美術館にも到着。
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明代は赤絵が多い。
華やかな都市文化の時代で、外敵に滅ぼされるまで享楽の限りを尽くし、雅の粋を極めて、文化も頂点に達した。
唐も北宋も同じような道をたどったが、明の終焉後は清が長く政権を取り、高度な文化を形成した。
明では生まれなかった繊細な線描のやきものが生まれたのも清だった。
清では懐古趣味も流行し、殷周代の青銅器をモチーフにしたやきものも生まれている。

後世のわたしたちもその楽しみを貪ろう。

金襴手八仙人図壺  地模様がみっしり系。菱文・七宝繋文など。隙間なく赤い線を描く。張りつめられた文様のその下の白地に萌える。
八仙は中国の仙人で、壺の胸辺りをぐるりと巻いている。その下には獅子・麒麟・龍・白馬がぐるり。
めでたい図葉である。

瓢型の瓶が大小三つ同じガラスケースに収められている。二つは金襴手、一つは五彩。
五彩のそれは松竹梅文様が描かれ、全体は紅と青で表現され、梅原龍三郎が好みそうだと思った。そんな大胆でおおらかな良さがある。

金襴手瓔珞文大鉢  縁周りは染付の松竹梅で見込みも染付の松。これはあれだ、本当に日本好みなので、もしかすると発注した分なのか?

五彩魚藻文壺  春季に続き出陳。前々回にはこんなことを書いている。
「国芳風に言えば「うおのせかい」。水中にオレンジ色の鯉が八匹スイスイ。MOAに兄弟がいる。出光にもいた気がする。オレンジは黄色で最初に焼成してから赤を塗って再度焼成して色を出す。やっぱりこれくらいの手間暇をかけないといかん。」
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ツレは出光、ギメ、MOA、東京富士、福岡市美にいる。ギメとMOAには蓋あり。蓋にも魚。
うぉっぎょっとする、ウォ・アイ・ニー・・・などと心の中で叫んでいる。
因みにこの柄の親戚的立ち位置のものは染付だと東洋陶磁にいる。

五彩の尊形の瓶と壺も三つ一緒。
いずれも龍文獅子耳。ブサカワでいい。万暦五彩は竜と雉などが描かれていた。

五彩武人図壺 これは好きなもので、春季にも出ていた。色々と詳しく書いたのがこちら


螺鈿楼閣人物文盒子 元  寄せ集めの楼閣というか、離れというか、あちこちに建物があり、そこでは人々がそれぞれ好きなことをしている。
中で母子らしきものがいて、木偶で遊んだり。
平和な様子がそこかしこ。

絵を見る。絵は日本のもの。
魚籃観音図 伝・狩野雅樂之助 室町時代  細い木を見返る裸足の美人。ケープの美人。
仙女のように歩く。
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探幽の絵も二点。
富士三景のうちから白い富士、養老の滝図もある。

酒天童子画巻  ここでは住吉っさん詣でから熊野参りまでが描かれていた。

福禄寿双鹿図  沈南蘋  福禄寿の声が聴こえたか振り向く牡鹿とその様子を見つめる牝鹿。
南蘋らしいクドサがあって、そこがまた面白い。牝鹿の目の形は四角の上辺が少し重みに負けたようになっていて、出入り橋の「きんつば屋」のきんつばを横から見たようになっていた。

蓬莱山図 森寛斎  山中で福禄寿なのか白鹿と侍童をつれた老人がふらふら逍遥中。

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緑の勾玉5つ、饕餮文の鼎や尊、壺などなど古代のものが集まっていた。
玉璧も綺麗な形を保っていた。

青磁日月耳花生 元―明  これは左右の耳がそれぞれ日月らしい。そしてその球体の下には運気ならぬ雲気がぐるぐる…

玉壺春形の青磁の瓶も二つ。何年前だったか、ギッター・コレクションのだったかいい形のを見るうちに涙が勝手に流れたことがあったなあ…

白石蓮台 北斉  おお、前回もお気に入りになった獅子像と神人らが交互にずらり8体8弁のだわ。
これはもう本当に大好き。三次元は獅子で二次元は神人と獅子と。メダイヨンもある。いい台やなあ。

紅葉の時期も迎え、ますます素敵になった白鶴美術館。
来春は別な時代の中国陶磁特集らしい。
12/10まで


続いてこちらは新館のペルシア絨毯。
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パラダイスの語源はペルシア語の「閉ざされた庭園」と言う言葉が蘇る。
全体にそれを思い出させるような花畑が拡がっていた。
花鳥の楽園。
しかしどんなパラダイスにも蛇はいる。

王の宮廷と外出先での様子を描いた絨毯が出ていた。好きな一枚。
犯罪者は首をつられ、犬も木に縛られている。
牝狼に籠絡された犬が羊を狼に食わせていたのだ。
それを知った飼い主は犬を折檻。

動物闘争文のもある。
これらも厳しい環境で生きる人々の嗜好、思考が見えてくるように思う。

いいものをたくさん眺めて楽しかった…

神戸開港150年・開館25周年記念 ユニマットコレクション フランス近代絵画と珠玉のラリック展 ―やすらぎの美を求めて―

小磯良平記念美術館で12日までこの展覧会が開催されていた。
「神戸開港150年・開館25周年記念 ユニマットコレクション
フランス近代絵画と珠玉のラリック展 ―やすらぎの美を求めて―」
冠と副題付の長い名前の展覧会だが、2009年に閉館した青山ユニマット美術館のコレクションを愉しむよい展覧会だった。

その青山ユニマット美術館終焉の頃に出かけたときの感想を挙げている。
「さよなら青山ユニマット美術館」
あれ以来の再会となる作品もいくつかここにあった。

丁度今は秋恒例の「東灘アートマンス」の時期で、白鶴美術館で用紙にスタンプを押してもらった時点から参加開始となり、割引見学となった。




バルビゾン派からスタートする。

コロー ノートルダム近くの城壁跡 1854  ここでは誰かが風景をスケッチする様子が絵がれている。森の中、城壁と言っても何か建造物があるというより、そこにいるというか、やはり目に残るのは森の風景なのだ。
コローはそれを描く。コローに描かれているのは同じ画家のデュテュウというヒト。

コロー 農家の娘たち 1845-55  向かって左に座す少女と右に大きな錘を持つ若い女がいる。姉妹なのかそうでないのかはわからない。この仕事は二人ですることが多い。
どこか遠くを見る少女と錘を視る若い女。
二人の視線が合うことはない。
なんとなくこの二人の関係性を妄想する。
眠り姫は魔女の呪いで錘を指に刺すと百年の眠りにつかなくてはならない。
魔女は眠り姫をそのように導かねばならない。罠にかけるという形でありながらも魔女は姫を守る存在なのかもしれない。この百年の眠りは姫の破瓜期に相当するからだ。
そのことを少女は想像しているのかもしれない・・・

コロー ジュイコットの想い出 1865-1870  ダンケルクの東の村。大きな十字網を担いで帰る人。ダンケルクが戦場になるのは後の話。

ナルシス・ド・ラ・ペーニャ 森の空き地  遠近感が活きていて、ずーっと向うの赤い帽子または衣装の人が目に残る。
いつかこの画家の展覧会が見たいと常に思っている。
それも出来れば人物が中心の絵を集めたものを。

トロワイヤン 牧羊犬と羊  黒犬が左に位置し、そこから白羊6頭と茶黒いのが1頭。
きりっとした犬。
実はこの直前に白鶴美術館別館で「ペルシアの絨毯」展にいたが、そこでは雌狼に籠絡されて羊をこっそり毎日一頭ずつ差し出しているのがバレた犬が、木に縛られている図柄の絨毯を見た。
えらい違いである。
右端の羊だけこちら向きで、何やら犬の様子をうかがっている。

デュプレ 沼地の牛  ああ、解説にある通り確かにロマン主義風な趣がある。幻想的な印象も強く、意外とロマンティックなよさがあふれている。

テオドール・ルソー フォンテーヌブローの森 1855-1858  灰色の空の下、暗い森が。

ルソー 夕暮れ  森の中、その上に広がる空は一筆一筆色を置いている。それが夕暮れとなっている。

ミレー 洗濯物を干す女 1854-1856  ある一家の様子が描かれている。妻は洗濯物を干し、幼い長男は第四子の幼児を抱っこ。そしてその背景には将棋の駒のような形の先端が三角形の小さな石碑がずらりと。墓のようにも見えがなにかはわからない。

ドービニー 浜辺の牛 1874  ノルマンディーの海岸べりである。そこで牛たちが草を食む食む食む・・・ここの海岸は塩分が濃い。だから牛たちも加工されると、塩分濃度の濃いハムになったりする。
海はやや遠く、小さくヨットが見えている。

アンリ・ジョセフ・アルビニー 川のほとり 1904  紅葉する2本の大木。その下に母子。木々の向こうに夕焼けが広がりつつある。美しい光景。

イポリット・カミーユ・デルピー ヨンヌ近くの岸辺  空を一筆一筆ずつ塗る。重くはない筆致。一定方向に筆をおく。それが空気になる。浮かんで消える雲も同じくその筆で生まれる。
とても魅力的な空だった。

サミュエル・ラヴィエイユ 花咲く木のある風景 1873  空色に映えるピンクの木花。牛もいる。こうした配色を見るとゴッホの絵を思い出す。そしてこの細い木が真ん中にあるのを見ると真山青果「荒川の佐吉」が江戸を出て旅の人になる最後の場を想う。

レオン・ジュベール 城壁都市の眺め  夕暮れの始まり頃。まだ日が差し込んでいる。対岸の白い町が光る。
中欧なのだが、白い町と書いて、頭の中で西脇順三郎の詩が蘇る。

・アカデミスムから印象派へ
セバスティアン・ブルドン スザンヌと長老たち  爺どもめがスザンヌに・・・一人はまたあくどいことにマントを広げてこの情景を覆おうとする。すぐそばに通りかかる女たちにも見えない。そして傍らの噴水が面白い。
クピドかまたはいたずら小僧が白鳥にまたがり、その首を持ち上げると、白鳥は長い首を伸ばして口から水を吐きだし続ける、なにやらとんでもない像である。

ブーシェ 勝利のクピド  2人のちびがいる。これは天井画のためのものなので顔の向きが真向ではない。

ダヴィッド ベリサリウスと子供 1780年頃  歴史画の大家ダヴィッドによる絵。元将軍のベリサリウスは王に憎まれ両目をつぶされ、物乞いにまでおちぶれる。しかしこの老盲人は決して卑しさを見せぬまま、幼い息子と共に物乞いをしている。
思えば王はそうやって苦しめたつもりだが、「あの」将軍の零落というものは外からはどう見えていたことか。
傍らのわが子はなかなかの美少年だった。

ドラクロワ フォンテーヌブローのクリスティーヌ 1844年頃  デュマの芝居かららしい。寝室で公爵に暗殺指令を出す女がドラマティックに描かれている。
ちょっと調べると1828年の韻文ドラマだとある。ただしwikiには1830年とあり、わたしそこまでは調べきれなかった。
「ナントの勅令破棄」の件というような説明も見たが、どうかは知らない。
「ナントの勅令破棄」というとクロソフスキーの小説があった・・・
ああ、勉強しなくては。

コロー 愛の秘密 1855-1856  緑の中でママ・ヴィナースにくっつくクピド。

ナルシス・ド・ラ・ペーニャ クピドから矢を取り上げるヴィーナス 1855  所構わず恋の矢で人を射ったらあきません、と叱る。

ミレー 犬を抱いた少女 1844-45  久しぶりの再会。
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小さくても女の子はおしゃまだ・・・

ミレー 眠れるニンフとサテュロス 1846-47  森の中こちらに背を向ける女。サテュロスがどこにいるのかはわからない。

クールベ 雪の断崖 1870  四角い断崖がいくつも連なっている。その間に海が見える。
エトルタらしい。そうなのか・・・

ここから裸婦が続く。
みんなとても綺麗である。

ジャン・ジャック・エンネル 横たわる裸婦  緑の布の上に横たわる裸婦。森の中、こちらを見ている。画家を通り抜けて観客を見ている。

エンネル マグダラのマリア  森の中。岩を背に凭れる半裸のマリア。エメラルド色の布を下半身に巻きつけて身を起こしている。その傍らには香油を入れていたらしき壺が。
彼女の眼は閉じつつも、どこかを見ている。

エマニュアル・ミシェル・ベンネル 森の中の裸婦  二人の美少女がいる。一人は立姿を見せ、もう一人は座る。どちらもブルネットのニンフでヘアなし。腰の括れもない。少女のように見える。
この画家は裸婦画の大家だそうで、以前にやはり見ている気がするが、どこでかが思い出せない。

アンリ・ファンタン・ラトゥール オンディーヌ 1880年頃  岩場にいる。こちらに顔ははっきり見えない。艶めかしい水の精。

レオン・リシェ 婦人の肖像  くっきり二重瞼の女。黒目も大きく、エキゾチックな風情もある。決して妖艶ではないが魅力的な女。

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ドガ 四人の踊り子たち  意外なことに表情がはっきりしている。みんなイマイチ乗っていないし、タイミングも合わないらしい。

ルノワール 母子像 アリーヌとピエール 1886  オレンジの帽子や上着、真珠色の周囲、黄金の染まる木の葉、とても和む。
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やさしい時間がここにある。

エコール・ド・パリの画家たち
ボンボワ 醸造所の見える風景 1930  大きな池がある。柳が道を少しばかり隔てる。睡蓮はまだ咲いていない。

ドンゲン 婦人の肖像  綺麗で派手な女。パールが首を絞めつけている。髪をかなり強く上げている。社交界で微笑む。

ドラン 肩脱ぎの女 1928-29  ああ、いかにもその時代。胸が一つ露わになっている。すてきだ。

藤田嗣治が数点ある。
ユキ、マドレーヌらの横たわる姿、他にも二人の裸婦の様子、バラなど…裸婦たちはいずれも肉の裂け目を少しばかりのぞかせている。
グランブランの時代の絵ばかりが集まる。いいコレクション。

猫 1939  黒雉vs茶虎のケンカである。どちらも応援したい。

ラリックの作品がずらりと並ぶ。皆とても綺麗。
海をイメージした香水瓶には渦巻が刻まれていたり、昔話を思わせるような「シレーヌとカエル」の凝ったつくり、ガラスに閉じ込められたような苺たち。

立像のダフネは朝香宮邸のカリアチードが顔を挙げるのとは逆にややうつむいている。大きな貝殻の髪留めが素敵だ。
十人のバッカスの巫女たちの舞う様子、八人の祈る天使たち、これらも造形がとても優美。

陶然としながらガラス作品を見て回る。

最後は常設を見たが、特別展に合わせての作品チョイスになっていたようにも思う。
踊り子たち、裸婦たち…

絵もガラスも共に魅力的だった。

 


2017年11月14日 | 展覧会 | トラックバック(0)件 |

イケフェス大阪2017 その5 山本能楽堂

内本町に近い徳井町にある山本能楽堂に今年も見学に出た。
この能楽堂の歴史や建物についてはサイトに詳しい。

前回の訪問は夜間で、今回はお昼。風情が違っていて、楽しかった。

内部から。
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お能は実際にみることはニガテだが、能楽堂を拝見したり、装束や面を眺めたり、謡曲を読んだりするのはたいへん好きだ。
だが、実際に楽しむことが出来ない。
わたしは歌舞伎と文楽の世話物は好きだが、時代物も踊りもニガテで、やはり高尚なものがしんどいのかもしれない。

裏へ回ろう。
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見上げると「道成寺」の鐘があった!!!
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イヤー、これは嬉しかった。
ドキドキしたなあ。

下足箱が可愛い。新しくしてもこうしたものを古い形で行くのが素敵だ。
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二階へ上がると、文楽の人形やモロモロ。
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富岡鉄斎だ。

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さすがですなあ。
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欄間をみよう。
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能人形など
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文楽人形
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狭いが素敵な階段
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またお願いします。

#69 正倉院展

今年も秋のお楽しみ正倉院展に行て参じました。
いやもぉほんと、学生時代からずっと通っている。
毎年毎年楽しみに出かけるし、ツイッターでも非公式の正倉院宝物さんをフォローしてます。
今年のメインヴィジュアルは日本製のロウケツ染の羊木臈纈屛風。
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これは十年ぶりの出陳。ええのう。
前から可愛いなと思っていたが、偶然読んだある本で、この絵柄について書かれたものがあった。
岡田恵美子「ペルシアの神話 光と闇のたたかい」
そこにはこのような一文がある。
「白ホームらしい霊木を右手に、中央には大きく角を丸めた羊を描き、木の根元には大蛙の足を表す形、そして二匹のカル魚らしきものも。羊は春分からの羊座を意味する。これはペルシアの天地創造そのもの」
その言葉を踏まえながら作品を見ると、面白さが一層深くなる。

このお仲間がいた。
熊鷹臈纈屛風  あんまり記憶になかったが、やはり十年前に出ていたらしい。
しかし羊のインパクトが強いのと、手前の鷹がとてもなじみ深いせいでか、ついつい影が薄くなったらしい。
で、今ちょっと調べると十年前の感想にその画像を挙げていた。
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蝋蜜の塊りを集めたものがごろごろ。
こういうのを見ると薬とかそういうのでなく、熊のおやつか何かにみえる。
なんでもありの正倉院なのだ。

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伎楽面がいくつか。わたしは行道のあれもニガテ。これも…
表情が誇張されているのは面白いのだがね。
アジアでの仮面劇の隆盛についてちょっと考える。

箜篌の残決と明治の模造品とがある。
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槽の部分が結構膨らんでいた。
箜篌と言えばうちのブログで以前にいくつか紹介している。
古楽器の絵葉書からの追想
天平美人の演奏図、明治の調査の古写真…

竹でなく玉製の尺八にはびっくりした。音色はどんなのだろう。
そういえばフルートは口元が黄金のものが音色が柔らかくなるという話だった。
横溝正史「悪魔が来たりて笛を吹く」はだから「黄金のフルート」が登場する。

綺麗な緑のガラスがあった。カットガラスで文様が入っている。
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うさぎは認識できなかった。

犀角坏 、玳瑁杖、金銀の何か…様々な素材の工芸品。
元は遥かな国から来たものが日本で再現されたりもする。
天平人がそれをどのように歓迎をしたのかを想う。

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碧地金銀絵箱  今回このように中も見えた。
可愛いな。マスキングテープを数種貼りつけたような内装。
外装も可愛かったが、中はさらに可愛い。
いいものを見た。

役人の始末書もあった。
弁償しますというようなことが書いてあるが、そんなんどないしてするねんと一人でツッコミを入れてしまったよ。
近年そういう面白い文書が出てくるのが楽しい。

11/13まで。
今年もよかったなあ…

イケフェス大阪2017 その4 長瀬産業

長瀬産業は四ツ橋筋の新町にある。
そしてわたしは時間配分を誤ったせいで、江戸堀1丁目から7分で集合時間に間に合うように走ったのだった。
つきました…
するとお仲間さんがおられて、久闊を叙したのでありました。

長瀬産業の内部を案内していただきました。
外観や一階はこれまで撮っていたけれど奥に入ったのは今回が初めて。

まずは上階へ
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中に入れたからこその眺め。


見下ろすと雨に濡れたタイルが。
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ここからの眺め
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お社がある。


こちらは屋上緑化計画
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階段を下りる。
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ステンドグラスのある事務所。表からと裏からと。
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ベランダに出る。細部の装飾が好きだ。

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別な階段へ。
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うねるうねる。

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いい大理石。

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元のロビーへ。
岡山の林原のいい仕事がここに展示されている。
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素敵だ…


ありがとうございました。

外観も少々。
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ステンドグラスが見えたね。

ああ、今度は以前に撮った外観の特集もしよう。
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